吉田拓郎が泣いた!

午後の水風呂、昼寝もしくは夕寝、が欠かせない私です。みなさんがご苦労されている時間帯に、水風呂へ浸かっていると、なにもかもがほどけて(人生が)終わってしまった感が強し。

昨日21日は東銀座。春陽堂書店を訪ねる。お近くの駅まで行きますよと担当編集者は言ってくれたが、たまには娑婆の空気も吸わないとこちらから出向く。それに銀座へ行くのは楽しい。東西線茅場町」駅から日比谷線への乗り継ぎは距離が短く、楽だ。改札を出て、歌舞伎町ビルの地下(ショップがたくさんあるフロア)から地上へ。大歌舞伎7月公演は中止の由。ナンダロウくんと待ち合わせて編集部へ。優秀な書き手として紹介する。うまく話が進めばいいが。私は次回の本(本当に出してもらえるだろうか)の打ち合わせ。年々、奥の細道が狭まっていく。

打ち合わせが終わると、もうどこへも寄らずに直帰。元気がないなあ。夜、フジテレビ、吉田拓郎引退記念番組「LOVE LOVE愛している!」ファイナルを録画し、CMをすっ飛ばして視聴。まだフジがイケイケだった最後の花火みたいな番組だった。豪華なゲスト陣とバックバンドの充実。拓郎が最後、感極まって泣いていたのが印象的。泣いた拓郎を見るのは初めてだ。まあ、いろいろ感想はあるが、ここはここまで。「元気です。」を引っ張り出して聴く。FM「夜のプレイリスト」で清水ミチコが「元気です。」を好きなアルバムとして、ほぼ丸々、流して解説していた。私も、ひょっとしたら生涯ベストの一枚。

「終わり」とか「引退」とかは言いたくない、と言っておったので、また気まぐれに活動再開するかもしれません。

段ボールがないもんな

なんとか日付が変わる前、締め切り日ぎりぎりに「サンデー」送付。昼過ぎには「赤旗」の「試写室」(NHK「混成の森」)を書いたから、もうそれだけでたくさん仕事をした気分に。

19日夕には千駄木へ。ナンダロウくん、上原隆さんと酒席で歓談。ここに12年前に加わったのが黒岩比佐子さんだった。そのことを1人抜けたメンバーで偲び、ライター稼業のつらさ、楽しさについて語り合う(「サンデー毎日」執筆という共通項あり)。いい会だった。ナンダロウくん、よく勉強していて感心するが、「結局、好きなんですよ」と。秀才ぶりをちらりと。酔った勢いで上原さんが住む高級マンションにおじゃまする。モデルルームのような清潔で整頓された部屋に、ナンダロウくんと顔を見合わせためいき。「段ボールがないもんな」と変なところに感心する。いい一夜でした。

サッカーの試合とザッピングしながら阪神対広島を見ていたら、いつのまにか逆転され負けていた。初回近くの隅っこでした点が取れないんだものな。

東映「どろ犬」はいいぞお。

今週と来週あたま、連日締め切りあり。ありがたいことだ。本日は「學燈」連載を送付。これもあと1,2回で終わる。

日本映画専門チャンネルで録画した、東映の1964年公開「どろ犬」を見る。監督の佐伯孚治(たかはる)も、作品名もノーチェック。見て、あんまりいいので驚いた。無駄のないショットの積み重ね、光と影の使い方のうまさ。「野良犬」を100点の基準として78点はあげられるかと思う。自分がムショにぶちこんだヤクザの情婦を、アパートに住まわせる直情のやり手刑事が大木実。抱くと折れそうな、花のような情婦を原千佐子。原千佐子ってこんなによかったっけ。「黒い画集 あるサラリーマンの証言」でも小林桂樹の愛人役だった。

大木の裏を知り、情報の横流しをさせる超人的ワルのやくざが西村晃。ガスタンクの下の公園で大木を待つのに、ブランコをこぐシーンがいい。大木と原が珍しく外で映画を見るのだが、これが東映漫画映画「わんぱく王子の大蛇退治」。刑事と情婦が見る映画ではないが宣伝ということで。刑事が西村を追い町を歩くシーン。「キリン堂書店」の文字が。あれ、経堂にあった古本屋ではないか。それとも別の場所でも営業していたか。最後の夜行列車での逃避行。追い詰められて……というラストまでダレがない。ほめすぎか。頭の弱いちんぴらに田中邦衛。監督の佐伯はこれがデビューであったが労働争議に参加したため子会社へ追いやられテレビドラマを撮ることに。もったいないことをした。

五十嵐浩晃「ディープ・パープル」は名曲ですよ。

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ひさしぶりに聞きたくなったので貼り付けておきます。1980年代初めか、大変な才能の人が出てきたなあ、と思った曲でありました。声もいいしなあ。さすがに、これはカラオケでも歌えません。五十嵐浩晃、その後どうしちゃったんだろう。少し年をとって、いまのほうが少しすがれていい声かもしれない。

ずっと雨に降りこめられて、本日夏日で「お陽ぃさんが、かああ~っ」と照り、久々の外出、自転車で。といっても国分寺「七七舎」へというワンパターン。何か買いたいなあ。均一と店内で一冊ずつ買う。「だるま食堂」でとんかつ定食(830円)。ぼくの胃にはごはんの量が多く、少し残す。おしんこと具沢山の味噌汁つき。男子が続々と入店。男子の店であることよ。カレー、親子丼、うな重(900円だって)、焼肉定食とみごとにバラバラの注文だ。レジでおやじさんが精算するとき、「はい、旦那は?(何を注文してくれたの)」と聞かれる。「旦那」なんて言われたの、生まれて初めてかもしれない。「ありがとござぃ~」と大きな声で送られる。

「リオ」でアイスコーヒー、たばこ3本。ここもよく客が入っている。ランチの注文が複数あると、老女の店主一人なのでてんてこまい。470円をちょうど揃えて、「ここへ、ちょうど置きますから」と声をかけて店を出る。テレビは「世界陸上」。常連さんたちがいろいろしゃべりながら見ている。楽しそう。駅前チェーンカフェにはない空気。帰りは玉川上水沿いの緑陰を、ユーミン「夕涼み」を口づさみながら帰る。

またどこかへ行きたくなる。

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若い小柳ルミ子、「蛍の河」ですが、岡本おさみ吉田拓郎の楽曲であります。

昨日、あれこれ書いたのが保存に失敗し、消えてしまった。「サンデー」の本えらびのついでに恵比寿の画廊「まある」へ。武藤良子展初日。よかったです。ということをたっぷり書いたのだが。二回くわしく書くのは面倒なので、武藤さんごめんなさい。

今日はかなり涼しく、早めに「サンデー」原稿を送る。また、どこかへ行きたくなる。病気ですね。

「斜陽館」について書く。日本語のイパネマの娘。

ふたたび「世界の快適音楽」湯浅学選曲で。アストラッド・ジルベルトが日本語バージョンのアルバムを出していた。日本語、かなりうまく乗せているのではないか。ただし、音数にはめる日本語の字数が少なく、微妙な空気。間延びしすぎて何言ってるかわからないぞ。

午前に「赤旗」、青森五所川原市「斜陽館」について書いて送付。いちおう400字3・5枚ぐらいあるのだが、いつも書き足りない。調べすぎなのか。思い余って、圧縮に苦労する。せめて10枚あれば、ずいぶんいろんなことが書けるのだが。しかし、読む方はこれでも量が多く、もうお腹いっぱい、ということかもしれない。新聞という媒体を考えればそうだ。次回は「寺山修司記念館」。これが9月。その次はまた手を考えよう。