締め切りのトンネル

午前に「赤旗」試写室、NHK舟を編む』第一回試写の原稿を書いて送付。今週続いた締め切りのトンネルを抜けた。あとは週明けまでに「望星」と「ふくらむ読書」。

昨日は、「潮」と古書組合ウェブの両方に『昨日も今日も古本さんぽ』について書くとう、なかなか難しい原稿になった。少しはダブるところあれど、仕方なし。「本の雑誌」は七七舎の店売り店舗閉業と買い取りの話。「すこーれ」は「二十四の瞳」について書く。原作を精読したのは今回、初めて。澤宮優さんのノンフィクションを参考にさせてもらう。

次の内科検診に、検便が必要で、朱肉ケースぐらいの容器に、いかにして採取するか、さんざん悩み困り果てる(いっそ逃げ出そうか)という夢を見た。どういうストレスであろうか。

『青インクの東京地図』を再読して、安西水丸熱が再燃。どうしたら、こんなふにゃふにゃしたシンプルきわまる線で、こういう造形が生まれるのか。不思議でならない。和田誠のイラストはある程度模写できるが、水丸は無理だ。吉本ばなな『すいか』のカバー画、赤の直線と緑の曲線だけしかない空間構成には驚いた。マチスだってこんなことしていないだろう。しかし、古本屋にいま、安西水丸はあまり見かけない。ちょっと意識していこうと思う。

「ふくらむ読書」20公開 「山びこ学校」のことあれこれ

オカタケの「ふくらむ読書」【20】山びこ学校|春陽堂書店|明治11年創業の出版社[江戸川乱歩・坂口安吾・種田

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山頭火など]

先日の大雪、あんがい溶けるのが早く、路肩にはまだ汚れたのが固まっているが、道路の大部分は自転車で走れる。午後、国分寺「七七舎」へ。開店以来、ずいぶん通ったものだが、3月いっぱいで、次代の店主に明け渡す。

午前中に、録画しておいた沢田研二主演、水上勉原作の映画『土を喰う十二カ月』を見る。自給自足の料理シーンが多く、ほとんど沢田が一人でこなす。しかし精進料理だけを食べていて、あんなに太るかとも思う。信州の山々、田園、林などの風景が美しく清々しい。

七七舎均一で、河出文庫水上勉口述による自伝『泥の花』を買い、これはすぐ読めるしすぐ読む。映画は水上の生活をそのまま反映し、本書はその理解を助ける。映画にもあったが、水上は心筋梗塞で倒れ、一度死にかかる。万に一つの生還だった。漱石修善寺大患に比す体験で、死生観が変わる。

夜は父「お好み焼」を作る。豚バラ肉が牛肉並みに高くなって、いかなるわけだろう。そんな話を、昨夜、牧野邸で話したばかり。

雪でした。

もう2月か。昨日5日(月)は早起き。午前中に渋谷NHKへ。「赤旗」のテレビ評の仕事で、連続ドラマ「舟を編む」試写を見る。これは面白いし面白くなりそうだ。昼はNHK社食で洋ランチC。チキンソテー610円。ふつうにおいしい。トレーを持って並び、前の人がどういう動きで料理を受け取るかを観察、その通り真似る。システムがあるからね。放送センター西口を出ると雪だ。えらいこっちゃなあ。

西門前から阿佐ヶ谷駅まで直通バス。1時間かかった。まだ時間が早いし、あそこへここへと思っていたが、雪ですべてキャンセル。おとなしく帰宅。どんどん西へ行くほど雪が強くなる。美術同人誌「四月と十月」に連載寄稿の「彫刻」。今回、特集テーマが決まっていて「自画像」とな。いや、困ってしまう。なんとか整えて送付。

このところ、芭蕉『おくの細道」を、5~6種の参考書を脇に読んでいる。芭蕉陽暦5月16日、千住から舟で上陸し、草加(実際は「粕壁(春日部)」)まで歩いている。これはかなりの距離だ。一度、旧日光街道を歩けるところまで歩こうかと考えている。

映画版「舟を編む」が、中国版が違法かと思うが、ユーチューブで視聴できるので見る。これだけ地味なテーマを、よくこれだけ面白い物語に仕立てたものだと、原作者の三浦しをんさんに敬意を表する。

「想い出づくり」に「岡崎」と「武志」が

ぽかぽか陽気の午後、国分寺「七七舎」へ。5冊買って「ジョルジュサンク」でコーヒー。「おいしいコーヒーねえ、気に入ったわ。このへんじゃ、おいしいコーヒー飲ませるところないもの」という老女と店主の会話で、同店が開店して39年と知る。

「七七舎」入口に張り紙。「3月31日をもって閉店」ただし「倉庫にて引き続き、不定期営業を続ける」と店を止めるわけではない、とある。4月26日から、あとを引き継ぐのが「イム書房」。

「想い出づくり」録画していたが離脱。シナリオでもう読んでしまったので、まあいいかと。適齢期の若い女性の結婚話に、ちょっとおじいちゃんとしては遠さを感じるというところも。キャストの役名で、古手川祐子の父・児玉清が吉川「武志」。田中裕子がじらす恋人未満(結局田中がふられる)が「岡崎」勇(矢島健一)だ。

「想い出づくり」、最初はトランジスタラジオだった。

先日の「オカタケさんぽ」山田太一本郷編で、参加した女性から、BSーTBSの「想い出づくり」再放送、週一と思ってたら、毎日やってますよという。なんだ、1と2を見て、もう、5回ぐらいまで進んでいるのだった。あわてて「5」から録画。

「2」で、柴田恭兵の営業にだまされ、海外旅行ツアー入会金7万円(現在の14万くらいか)をだましとられた3人が、柴田恭兵を見つけ、仕返しを考える。電車の中で森昌子が、偶然、柴田を見つけ、後をつけ「駒込」駅下車、というあたりまで見た。

シナリオ本を読むといくつか変更が。「1」で、柴田が街頭で若い女の子を勧誘するのに、説明会に参加すれば「ポケットカメラ」がもらえる、という。これがシナリオでは「トランジスタラジオ」だ。おそらくスタッフか出演者が「山田さん、さすがにいまどき、トランジスタラジオで誘われる女性はいないですよ」と進言したのではないか。「え、ほんと? じゃあ、いまなら何かな」となって「ポケットカメラ」になったのではないか。じじつ、それで田中裕子などは心が動くのだ。

柴田が降りる「駒込」もシナリオでは指定なく、そのあと立ち食いそば屋へ入り、パチンコ店へ(柴田はすぐスルが、尾行した森昌子がジャンジャン出て景品を腕いっぱいに抱える)、という件もシナリオにはない。

ホームドラマチャンネルでずっと再放送を見てきた「前略おふくろ様」正続ともに終了。終わると淋しい。サブちゃんや海ちゃん、かすみちゃん、秀次先輩、半妻さん利夫さんにも会えないのか。「なんつうか、それはやっぱり、あれだぜ、サブちゃん。よっ、よっ」と半妻さん。「あ、いやあ、しかし、あれっすよ」とサブちゃん。ほとんど、何も言っていないセリフがよかった。

次回、オカタケさんぽは、木山捷平「釘」を歩く、か池波正太郎を歩く、を予定しております。3月か4月か。暑くなる前にやりたい。7~9月はダメだな、暑くて。10月あたりでもまだ暑いのだったか。

徒然草』を読んで、これからのこと、いろいろ考えたい。