えらいぞ「ますく堂」

大阪へ移転する「古書ますく堂」へ、挨拶に行く。いつもは池袋からのアプローチを、最後だからと椎名町駅で降りて、女子女子したお洒落カフェ(わしには入れません)を併設した長崎神社を左に、山手通り高架下を抜けていく。妙法湯のある通りより、少し遠まわりして、西武線沿いの住宅街路地を歩いていたら、春の匂いがした。

「ますく堂」探訪のことはどこかに書くつもり。9年間、アルバイトをしながら店を維持。よくがんばった。ご苦労様と言いたい。ミカンを差し入れる。大阪店は阿倍野区共立通1丁目4-23が住所。平屋の一軒家。目の前が高校の通学路だという。3月3日に移転、すぐにでも開きたいとのこと。健気な古本女子を応援しないではいられない。関西のみなさま、駆け付けてあげてください。

帰り、ふたたび椎名町。犬が吠えまくる「春近書店」で、初田亨『東京 都市と建築の一三〇年』河出書房新社を800円で購入。西武線車内、観察していたら8割がマスクをしている。なんだか息苦しくなり、コホンと一つ咳をしてしまう。私はマスクをしていない。しまった、と思う。ニュースで、中国だったか、マスクをせず咳をしている男とマスク男がトラブルになり、地下鉄が緊急停車したという。息苦しい世の中になってしまった。なるべく家にいることにしよう。

日々を慰安が吹き荒れて帰っていける場所がない(「祭りのあと」)

小川国夫をずっと読んでいる。『生のさ中に』を再読中。精巧に組み上げた積木のような文章。「サンデー」は古川真人『背高泡立草』と、三浦雅士石坂洋次郎の逆襲』をメインに原稿を送付。三浦が石坂洋次郎、というのは驚いたなあ。再評価なるか。