中川六平追悼集

自粛ムードのなか、今月14日の新潮講座「柴又」編、担当者と話し合い予定通り実行と決める。「寅さん記念館」へ行って、江戸川を歩き、できれば矢切の渡しに乗って、対岸の「野菊の墓観光案内所」へ。また江戸川を歩き、金町がゴール。途中「書肆久遠」へ寄りたい、そんなコースだ。参加者は少ないかもしれないが、春の匂いを江戸川土手へかぎにいこう。行こうかなと思われる方は「新潮講座」HPにアクセス下さい。

大河くんが作った中川六平遺稿追悼集『おーい六さん』が、林哲夫さんから送られてきた。ありがたい。どうすれば手に入るかと思っていたのだ。ぼくは酒席で何度かお目にかかった程度。初対面の人に「本を書きませんか」と口説いて、じっさい、六平さんの手で初の著書を出した人は数えきれない。それがみな名著で、のちの執筆者の試金石ともなった。じつは、ぼくも高円寺コクテイルで「あなた、これまで相当量の古本や古本屋の文章を書いているでしょう。それ、みんな一冊にまとめたらどうですか」と言われたことがある。本になったが品切れ絶版になったものも含む、というニュアンスだったと思う。しかし、しばらくして六平さんは亡くなり、叶わぬこととなった。六平さんの『ほびっと』を読んで、初代店長を務めた岩国の反戦喫茶「ほびっと」跡を訪ねて行ったことも思い出される。

ちくま日本文学全集開高健』を手放さず、読んでいる。おもしろい。やっぱり文章は一級品。誰も真似手がない。