北風から南風へ

昨日は、「古通」の連載原稿を途中まで書いていたのを仕上げて送付。武蔵村山市の村山団地と商店街にある古本屋について書く。例によって、団地のことをだらだらと。

今日は、午前中に、これも書いていた途中の「本の雑誌」連載「憧れの住む東京へ」の洲之内徹4を書き終えて送付。洲之内の浅草について書く。まだこの連載の、原稿の長さと、月刊で長期にわたる流れの調子をつかめていないのだが、今回、ああこれかなあと思えた。この調子がうまく続くといいが。連載原稿は生き物のようである。

昼は冷凍のスパゲティナポリタンに、たまねぎ、ソーセージ、ピーマンを足して鍋でさらに炒める。大盛りサイズで食いすぎた。腹をこなすため自転車にまたがり、国分寺「七七舎」へ。先月の清算金を受け取り、30冊一括の「洋酒天国」束を買う。バラでは10冊以上持っているが、こんなにまとまった量を見るのは初めて。これは袋をはがして中を見るのが楽しみ。均一でも2冊。楽しい100円道具雑貨類の箱から、根本敬の缶バッチを買う。

このところ、一つの流れになっている喫茶「ジョルジュサンク」へ。なんだか、すっかり気に入ってしまった。タバコに火をつけ、大岡昇平『武蔵野夫人』をメモ取りながら再読。6月「新潮講座」の準備。しかし、いま読むと、3か月後には忘れるな。帰り、強い北風を受けて、自転車がまったく進まなくなる。仕方なく止まる。明日は南風が吹くという。「南の風に早咲きの花揺れている」は、山崎まさよし「区役所」の一節。「区役所」というタイトルがすごい。このあと歌詞は「帰りの道で子をあやす母親をみる」と続く。これもまた巧いなあ。「どこかへ消えてしまう雲みたいに上手に 悲しみは消せないけど」。ううん、巧いもんだな。