伊根は「いいね」と書きそうになった

なにしろ日がな一日家にいるもんで、蔵書整理に拍車がかかり、あっというまに階段が満杯となり、そおっと通らないと、大崩れするようになった。ちょっと先が見えてきた。蔵書処分は人を賢くさせる。掘り返し、抜き差ししているうちに「こんな本を持っていたのか」と、またソファに戻って読む……の繰り返しで時間はかかるが。

家にいて、困ったことは、かりんとうにはまってしまい(うまい、うまい)、2日でひと袋空けてしまうという暴挙に出ている。おれはテツか!(「じゃりン子チエ」のテツはかりんとうが大好物)。気をつけないと。もう買うのをやめます。

いま聞いているのは「ジョン・ルイス・ピアノ」。ジョン・ルイスがソロ、デュオ、トリオとかたちを変えて演奏。雨の日にはぴったり。雨だれみたいな音楽だ。

しかし、こう閉じ込められていると、どこかへ行きたくなりますね。六角精児「呑み鉄」で丹後鉄道に乗る旅。天橋立は、子どもの頃、家族で何度か行った。「文珠荘」という旅館の名前まで覚えている。天橋立からバスで1時間くらいの「伊根(いね)」へ向かう。伊根は、一度行ってみたい海辺の集落(「舟屋」)。そうか、バスで半島をぐるっと巡って、というのもいいなあ(いま「いいね(伊根)」と書きそうになって自重)。