メータN饗「第9」を聴き、今年ももうおしまいかと。

月曜、なんとか「本の雑誌」連載の「憧れの住む東京へ」洲之内徹編(もう何回目か)を書きあげ送付。この見開き2ページの分量が、なかなか体に染みつかない。本当は、10枚ぐらい書ければ、全体の見通しも立つが、毎回思案しながら着地点を見出す書き方だ。どうにか洲之内を銀座まで引っ張ってきた。夜、父カレーを作る。

火曜は本日、午後から盛林堂書房さんに、蔵書スリム化プロジェクト3回目に来てもらう。本当は3月か4月とかに来てもらうはずだったがコロナ禍で延期。階段に積んでいた2000か3000か、見当もつかないが、ちょうど車が満杯になるぐらい積んで帰ってもらった。1時間半ぐらいで、この本を揃え、括り、運搬という作業をするのだから、さすがプロだ。運搬を補助しただけだが、汗が噴き出る。

蔵書整理のなかで、ボロボロと拾いものが。もうないと思っていたロス・マクが、あらたに三冊発掘された。とっくに処分したつもりになっていた。『暗いトンネル』『ドルの向こう側』『ブラック・マネー』。うち『ドルの向こう側』をさっそく読んだが、これまた入り組んだ複雑な人間関係に深く踏み込んでいくアーチャーが描かれる。いい出来。フォーサイスジャッカルの日』を半分強、石川淳『至福千年』が5分の1あたり。ほか諸々、並行してどんどん読み上げる。カザルスのソロによるチェロを聴く。先日はNHKでメータ指揮によるヴェートーベン「第9」を。東日本大震災のためのコンサート再放送。聴きながら「今年ももう終わりか」と変な気分になる。