立ち食いソバ行脚

あいかわらず、本をよく読んでいる。生島治郎『浪漫疾風録』の続編ともいうべき『星になれるか』(前者のほうが面白かった)ほか、またわが地下室よりロス・マクを一冊発掘して『ファーガスン事件』を。『動く標的』は田口俊樹の新訳が出ていて、これを買って読むという具合に。関川夏央も読み返して、叙述含め勉強になっている。最低一日一冊以上は読んでいるだろう。しかし、本の読書量を誇るのは野暮だ。ぼくも誇るつもりはない。いくら読んでも、頭は少しもよくならないし、これ以上、人格が陶冶されることもないだろう。読まずにはいられない、というだけのことだ。それに楽しい。

立ち食いソバのことが時々気になって、あそこへ行こう、ここへ行こうとメモしているのだが、ユーチューブで、山手線一周改札内に限る)全駅立ち食いソバ行脚というのを見つけて、ややあきれながら観る。渋谷、日暮里、鶯谷、有楽町ほか、駅構内にないところもあり、それでもすべてかけそばだが17杯を食べている。これ、一日、だろうか。大した奴だ。「きらく」「そばいち」「爽亭」など、複数駅で営業するチェーン店は、味は同じだと思うが、律儀に、何度も食べている。汁も全部飲む。うーん。気が付いたら、そばが洋服着てベンチに座っていたりして。

五反田駅ホームにある「道中そば」は、南部の古書展へ行く時、いつも目にするが、古書展へ早く行きたい、ということで食べたことがない。ここは「かけ」270円、と一番安い。高いのは「品川 常盤軒」の310円。「あじさい茶屋」はうまいと思ったことがない。少しは改善されただろうか。

そういえば、大阪なんばの「なんばうどん」は、かけが190円。ここは安すぎ、だが、だいたい東京より大阪は100円ぐらい安い。東西線「西葛西」高架下にあるという「やしま」に目をつけている。