残留思念を頼りに書き直し

7月の雨の涼しい朝である。新日本紀行下北半島」の夏祭り風景を見ていると、眼鏡をしている人が少ない(気づいたのは、3,4人)。風土というものがあるのだろうか。

一昨日、「サンデー」原稿を夕方仕上げ、保存していから送付、と思い、いつも通りにするが、保存に関する変な画面が出て、なんだかよくわからず進むと、どうやら、いま書いた原稿は保存されず、一回前の原稿が送られてしまった。さあ、それから七転八倒、悪戦苦闘。管理会社や、サンデー担当のSさんに電話するも、地下から携帯の電波が届かず(雨のせいもあるか)、とにかく復旧できず。

一瞬、茫然となり(5本のミニ書評)、もう今夜はふてくされて寝てしまおうとも思うが、まだ熾火が残っているうち、もう一度火を焚こうと、残留思念を頼りに、一時間ほどで原稿を書きなおす。カポーティや三島レベルなら、まったく一字一句変えず、復旧できただろうが、ポンコツでは致し方ない。終わるとぐったり。もうこんな仕事は止めて、海辺の町で、壊れかけた小屋を借りて静かに余生を過ごそうか、と思う。

昨日は「サンデー」本えらび。Sさんとひとしきり、原稿消滅の話し。「もうSさんの家に雇ってもらって、庭の整備、石灯篭を動かしたり、池の鯉に餌をあげたりして食べさせてもらうか」と言うと、「うち、そんな庭なんかありませんよ」と笑う。「サンデー」へ行く前、飯田橋下車。立ち食い名店行脚として飯田橋五差路交差点近くの「豊しま」へ。久しぶりに飯田橋「ブ」へも寄る。「ギンレイ」年間パスポートを辞めてから、飯田橋へ来る用事がなくなった。『樋口一葉と歩く明治・東京』小学館を買う。「サンデー」終えて、最寄り駅まで戻り、「みちくさ」、国立「ブ」へ。「みちくさ」で原武史大正天皇』と、シバのCD『夜のこちら』を。「ブ」では、マイルス・デイビスの10枚組(LP20枚分を収録)を買う。

なんで、こんなに気が大きくなったか。そうだ、「盛林堂」で先月の「岡崎棚」の精算金を受け取ったのだ。