3月である。

あら、3月ですか。誕生月である。某誌の佐藤泰志取材で、函館「アイリス」の菅原さんとひさびさ、電話で喋る。なんと、佐藤泰志原作の映画化第五弾「草の響き」を制作中だという。菅原さんも、聞くと3月の生まれ。今年65というからぼくより一つ上だ。「また、イベントで函館へ呼んでください」と粉をかけておく。

断酒、というほどではなく、なんとなく一日酒を抜いたら、この5日間で、一日だけ飲んだが、4日は「dry」(田村隆一の日記の記述の真似で酒を飲まない日)。3月は13日が新潮講座で吉行淳之介『原色の街』(永井荷風をプラス)、曳舟から東向島を歩く。来週、下見へ行く予定。その準備をする。

シムノンメグレ警視」、河出の新書シリーズ(ビニールカバー)全20冊があり、いつ買ったのだろう2冊、蔵書整理で発掘され、続けて読む。『メグレと殺された容疑者』『メグレとリラの女』。後者にテレビ朝日系ドラマ「東京メグレ警視シリーズ」の帯がかかっている。メグレの日本版は中村敦夫だ。中村敦夫には議員時代、取材したことがあるなあ、と思い出す。アメリカのハードボイルド小説にはないフレンチの味わい。