岩橋邦枝『評伝 野上彌生子』がおもしろい。

一日「dry」で、二日続けの「wet」。ちくま文庫の棚、整理していて『中川一政文選』所持していることに気づく。なんだ、持ってるじゃん。6日西部「愛書会」で『中川一政全文集』第五巻(中央公論社)を買う。200円だった。『中川一政文選』の元本、筑摩叢書版も150円で出ていたが、こちらは書き込みあり。

月曜締め切りの「オカタケな日々」49と50を書く。「ゴッホの死因」、それに観覧車のことなど。なるべく話題をあれこれ散らすように苦労しております。

未知の読者から続けて、手紙とお菓子、葉書が届く。ありがたいことだ。爪に火をともす生活だからして、読者の存在はありがたい。

岩橋邦枝の『評伝 野上彌生子』新潮社、大変な面白さであっというまに通読。野上の小説より面白いのではないか。野上で読むべきは長編『迷路』で、これは丸谷才一もほめていた。野上彌生子、ひと言でいって、いやなばあさんである。

白水社のPR誌、ずっと匿名(「野」)で、もうずいぶん長く文芸コラム「愛書狂」を年4回、連載していたが、春からリニューアルされ、次号から署名入りの記事となった。刷新の段階で、降ろされても仕方ない仕事を、継続となりうれしい。力を入れて書いているだけに。「天声人語」ふう、だったのが組み方も変わる。