ぼくの苦しみなど単純なものだ

締め切りの詰まった週をくぐりぬける。といっても、本当に売れっ子の人に比べたら何十分の一に満たない原稿量だが。あとは単発をこなす。

月曜は野球がないのでつまらない。だいたい4時ごろから相撲を見て(幕内の宇良に感動)、6時から野球。これが丸々一年続けば、私は廃人状態になる。シーズンがあってよかった。小林信彦『地獄の観光船』を読み返している。近田春夫のタレント性にいち早く言及。それに呼応して「キネ旬」読者が、近田春夫とハルヲフォンのカセットテープを送ってきた。それが「調布市川勝正幸さん」。あの川勝正幸だ。まだ19歳とかではないか。このころの集英社文庫、綴じが接着剤で、パカパカ割れる。

愛する者を失った人、紛争地域で爆撃にさらされている人たちに比べたら、自分の苦しみなど、小さく、単純なものだといつも言い聞かせている。

澤田隆治さん死去。私は2度ほどお目にかかって話をうかがっている。「ARE」の原稿も丁寧に読んでくださって、「あれ、一冊の本にしてくださいよ」と言われた。お目にかかった方が次々と鬼籍に。そういえば、川勝さんにも取材で会っている。

大学の友人から珍しくスマホに着信。また、来年あたり同窓会をやるという。クラスメートで結婚して、旦那が松江の高校教師になったカップルがいて、これまで不参加だったが、こっちからみんなで松江まで会いに行き、そこで同窓会をしようと言う。松江へは行きたいと思っていた。大いに迷う。