平岡円四郎は堤真一

14日水曜、「高校教育」「サンデー毎日」「本の雑誌」と3媒体の原稿を送付。頑張ったように見えるが、要するにその前、怠けていたのだ。集中力切れで放心。

大相撲、阪神戦とくぎ付け。阪神しんぱい。ずっと2時、3時から突然の雷雨つづき、でかねていたが、来週頭の締め切りに合わせて、「赤旗」文学館取材で、高崎「土屋文明記念文学館」へ。10日から宮沢賢治企画展が始まっている。高崎駅からバス(本数極めて少なし)で30分ほどで到着。帰りはバスで前橋へ。くわしくは原稿に。

ずっとチャンネル銀河で録画して、大河「徳川慶喜」(1998)を毎日見ている。リアルタイムでは見ていない、というより、もともと大河を視聴する習慣がないのだ。「青天を衝け」は見ていて、こちらの慶喜は草彅。1998年版はモッくん本木雅弘であります。いろいろ比較できて面白い。モッくんいいですよ。乳母の松島を岸田今日子が怪演。不気味なこと縁起の悪いことばかり言って(「悪霊にございます」)、石田ひかりが気絶する。「松島、下がれ!」と慶喜。このユーモアは草彅慶喜にはない。

慶喜が信頼しつねに随行する聡明な側近の平岡円四郎も役柄がずいぶん違う。1998年版は新井「ずうとるび」康弘で、これは堅物なだけの直線的演技。「青天」は堤真一が扮して、もっとくだけた洒脱さが目立つ人間味あふれる役どころで、堤がよく生きた演出。両者はまるで違う。新しい平岡像を(演出も含めて)作ったと言える。

渋沢栄一はのちに平岡を「一を聞いて十を知る」人物と回想しているが、これは堤の方が実物に近い。