東京五輪閉会式

東京五輪終わる。延期、コロナ禍、無観客と異例の五輪であった。ぼくは、スポーツだけ特例で、勇気、元気、感動をもらったと、ほかのことはチャラにする姿勢には懐疑的である。今回も開催までは冷ややかであったが、始まると球技を中心にけっこう試合観戦をした。まあ、単純なのだ。

閉会式もちゃんと見た。これはわが生涯で初めてかもしれない。今回も開会式はスルーした。そういう気分だったのである。ほかの開催を見ていないので比較はできないが、シンプルな構成で見ごたえがあったのではないか。光の競演、花火はみごとであった。まあ、単純なんですね。

各国国旗旗手入場のBGMが小津「東京物語」で、おおっと思った。「東京音頭」と盆踊り、というのもよかったし、後半の女性一人の舞は、武満徹「波の盆」の音楽をつかっていた。これでCG合成により、三波春夫が「五輪音頭」を歌ってくれたら、さらに盛り上がったろう。「東京物語」も「波の盆」も、進行のNHKアナは何も言わない。大事なことなのになあ。男性アナの言い間違いが多いのも気になる。男子野球の実況のアナもひどかった。ひどいもんだなあ、と見ながらぼくはつぶやいていた。

週刊現代」依頼の書評を仕上げて送る。「オカタケな日々」61、62も書き始める。