秋の10冊と「無言館」と山之口獏

外へでてくてうずうずしてくるが、また雨か。下鴨納涼古本まつりは雨が上がり、本日開催とのこと。よかった、よかった。少しは涼しいか。

毎年、読書の秋にあわせて、古巣(かつて長期連載)「ビッグイシュー」から、10冊本をセレクトして本の紹介原稿を書いている。今年も依頼があった。テーマは「時、時間の過ごし方」。コロナ禍のステイホームが前提。さっそく、思いつくままリストを作っておいた、そのリストメモが見当たらない。2,3冊は思い出したが、そのほか、なんだったか。こんなことばかりしている。村上春樹「午後の最後の芝生」(『中国行のスローボート』)は入れようと思っている。

新・日美再放送で「無言館」を見る。また行きたくなってきた。「無言館」から持ち込まれる絵の修復アトリエも紹介。気の遠くなるような作業。じゅうぶん手を尽くし、しかし余計な手は加えない。その匙加減にうなる。

山之口獏を読んでいる。やっぱりいい。獏さんに会いたければ池袋の泡盛酒場「おもろ」へ行け、と知るが、検索したら3年前ぐらいに閉店していた。獏さんの時代、大正期、沖縄から鹿児島まで船でどれぐらいかかったか、知りたかったが。やっぱり全集を買わないとダメか。