秋の路上にて

5日快晴、ラスト前1日の「絵画展」へ赴く。八王子途中下車。移転なった「まつおか書店」を訪れる。ずいぶん足を運んだ八王子だが、未踏のエリア。京王八王子駅の北側交差点近くのビルの一階にあった。かつてビルで展開、ほか2店舗を経営していたが、ずいぶん縮小されてしまったな、という印象。しかし「まつおか」色が濃厚にコンパクトにまとまっている。近くの「子安神社」は名の通り、七五三祝いの神社で、ちょうどシーズンとあってたくさんの親子連れが。娘の七五三を吉祥寺の神社でやったと思い出す。あれから日は上り、日は沈んだ。疲れてポンコツとなった60半ばが秋の路上をとぼとぼ歩いている。

「ほしの」は休み。そのまま高尾へ。駅前ショッピングモールの二階「ハッピーめがね」の100円古本を覗くとやっていたが何も買わず。エスカレーターに乗っていると、下から知っている人が上がってくる。「Tさん」と声をかけると驚いていた。食事をしてから「絵画展」へ来てくれるという。「新潮講座」の常連さん。ありがたい。これでまちがいなく1枚、絵が売れるはずだ。

「白い扉」には12時過ぎ着。不在した昨日はお客さんも少なく売り上げはなし。残り2日が勝負だと思っていると、この日、さきのTさんを皮切りに、古くからの知人が次々と訪れ、みんな絵や本を買ってくれた。毎日新聞時代からの長いつきあいとなる、今はフリーのMくんが差し入れてくれた鹿児島の焼酎一升瓶を回しのみ、テレビディレクターのM(こっちもMだ)くんを加え酒盛りが始まる。ぼくがいつも飲んでいる、混ぜ物をしたような一升1000円以下の焼酎と違い、とろりとした口当たり、馥郁たるかおり、深い味わいでうまい。

髙橋「白い扉」秀幸さんもガンガン飲み、ガンガン歌い、気づいたら、ほとんど一升が空いていた。いや、みんな飲みすぎですよ(ぼくは2杯ほど)。ダブルMとぼく3人でタクシーで高尾駅へ。長く、思いがけない愉快な一日が終わった。絵を描く、絵を売るという以外に、つながりのある人たちとの再会と談笑が「絵画展」のだいご味と終わり近くに気づく。その点でも髙橋「白い扉」秀幸さんに感謝だ。自分について、いろんなことを知った会期であった。

いよいよ今日が最終日。前半と後半、2週にわたり、長いと思ったが終わると短い。本日は閉館後、そのまま打ち上げとなります。よかったら、一度来てくださった方も、閉館頃においでくださるとうれしい。