しわだらけの我が手の甲を見る

愛機「DENON」が故障し、本に埋もれたソニーのラジカセ(加藤登紀子愛用)を掘り出して、ここのところ、音楽をよく聞いている。FMも入るので、今日はいちにちNHKーFMを。クラシック音楽の番組が多いですね。昼はお好み焼きを一人で。タネと具をまぜすぎぬよう心掛ける(ケンコウテツの教え)。ふんわり焼きあがった。4分でひっくり返してまた弱火で4分。

『渋江袖斎』脱落せず、読み進めている。いい調子だ。いま120ページくらい(全331pページ)。ついに黒船来航。安政の大地震も。時代は騒然としていた。大店の息子が吉原で放蕩など、落語の世界を現実にする話も多い。「佐野槌」(さのづち)なんて妓楼も登場。おお「文七元結」だ。袖斎4番目の妻・五百(いお)がよく出来た器量者で、これも落語のおかみさんっぽい。当方に学がなくて不明なところはすっ飛ばして読む。数年で入れ替わる年号については吉川弘文館『歴史手帳』でチェック。中公文庫の詳細な注に助けられている。『渋江袖斎』を読んだ、と早く言いたい。

「サンデー」をなんとか送稿。ほっとする。しわだらけの我が手の甲を眺め、これは完全なる老人の手だと思う。