「青春18」をリミットぎりぎりで使い切る

7日段階で、「青春18」が2回分のこっており、10日がリミット。8日にどこかへ、と思ったら、急きょ来宅者があり9日と10日の両日で使い切るしかなくなった。9日は、落語四銃士のうち三人で、王子「北とぴあ」の落語会(「白酒・兼好二人会」)へ。この王子までの往復(高円寺「杉並展」経由)で4回目を使ってしまう。少しもったいない使い方だが仕方ない。

演目を書いておこう。兼好の弟子しゅりけん「転失気」、兼好「元犬」、白酒「錦の袈裟」中入り後に白酒「茗荷宿」、兼好「干物箱」。兼好と白酒、タイプは違うが明るい高座で、ちゃんと自分のリズムを持っている点が似ていて、新春らしい寿ぎがあった。満席近い客も大いに沸く。兼好「元犬」は演者の人にあった演目。犬の癖を残したまま人間になってしまった若者の話で、これはいかにも落語らしいファンタジー。「茗荷宿」は珍しい噺で初めて聞く。兼好「干物箱」がトリなので、軽くさらりと仕上げた感じ。これも配慮であろう。

中央線に流れて、3軒はしご酒。ひと晩で3軒行くなんて、ぼくとしては珍しい(「ペリカン時代」へも久しぶり)。世田谷ピンポンズ君と一緒にライブしたこともあるという、シンガーの若者と隣り合わせ、いろいろしゃべる。話せてよかった。どんな歌をうたっているか、聞いてみたくもなった。こんなおじさんに優しく接してくれて感謝だ。

最後の店が阿佐ヶ谷。ドロドロのまま日付が変わって、最寄り駅改札をくぐる(日付が変わっても、なんだかかんだかの理由で「青春18」は有効)。

そしてラスト1回をぎりぎり10日に使ってしまう。潮来、笠間、深谷、あるいは三崎口など候補はあったが、栃木「東武百貨店」で古本市が開かれているというので栃木へ。古ツアさんと、水没前の「吉本書店」に間に合った時以来。駅前で自転車(3時間300円は安い)を借り、蔵の街、多くの古い建物が残る通りをぶらぶらと走る。「東武」の古本市は吉本、丸岡、かぴばらの3店による小規模なものだった。「かぴばら」の奥さんが会場にいて挨拶する。「吉本書店」の片付けの話など聞く。新栃木駅近くの「貴船堂」へも行ってみたが(自転車だとすぐ)、営業はしているようだがまだ開店前であきらめる。栃木は文学館と美術館が同じ敷地に同時オープンの準備中で、オープンしたらまた来よう。

約3時間の滞在で駅に戻ったら、昼間の両毛線は毎時13分、1時間に1本しかない。しまったなあ。50分も待ち時間あり。まいったなあ。というわけで、日があるうちに帰還。というわけで、冬の「青春18」は土浦(石岡)、塩山、御殿場、王子、栃木で使い切る。まあ、満足であった。明日から、締め切りが集中する月半ばの週へ。