あなたの思い出の一曲は?

あれれ、もう1月も終わりか。わだかまって家にひきこもっている。なにはなくてもテレビ東京、というわけで中山秀征「秘境路線バスの旅」(正式名称は違うかも)を見る。路線バスのみで移動、という点では太川陽介蛭子能収コンビの番組と似ているが、うまくバスをつかまえても制約がある。というのは、出会った人に「あなたの思い出の曲は?」と聞いて、その曲が発売された年(西暦)の下二けたの数字を足した分だけ、バス停のコマを進められる。いろいろ手を考えるなあ、テレビ東京。中山秀のこなれまくった融通無碍の進行としゃべりに感服する。生き残るだけのことあり。

一般の人がみんな、わりにすぐ一曲を選り出すのに感心する。自分はどうか、と考えてみたが、いやこれは難しいですぞ。だいたい青春期に愛聴した曲を挙げるようだが、たくさんあるからなあ。カーペンターズの「トップ・オブ・ザ・ワールド」は、守口高校一年七組の教室で、昼の放送で流れて衝撃を受けた。つまり、カレンの声に恋した。これになるかなあ。中三のとき、家族で父親の運転で車に乗っているとき、カーラジオから吉田拓郎「今日までそして明日から」を聞いたというのもあるなあ、としばし考える。赤い鳥「言葉にならない言葉」も、聞くたび中学生の頃を思い、切なくなる。そうか、かまやつひろし「どうにかなるさ」は一時期、自分のテーマ曲で、中学校の同級生の女の子が「おかざきくん、あれ歌って」とせがまれた。日めくり1月29日の一言は「武士に二言はない」。