ニコニコ西純矢に涙する。

西純矢巨人戦で今季初、昨年初勝利から二度目の勝ち星をあげた。白い歯を見せて、ニコニコ笑いながらマウンドに立つ姿が新鮮。「青春」という言葉を思い浮かべながら応援していた。バッティングもいい。同じ阪神在籍の西勇輝とは遠縁にあたるとか。それにしてもこれほどの投手が、なぜまだ2勝なのか。ウイニングボールは母に、と言った言葉に泣く(よく泣くなあ)。西純矢は高1のとき父が急逝(45歳)、母に育てられた背景を知ると、このセリフは胸に熱くこみあげる。私も高2の夏、父を失った。父の早世とその後の不在は、その後の私に大きな影を落としている。このことは一度、じっくり文章にして考えてみたい。

週刊現代」書評、どうにか苦心しながら着地し送付。一人深夜「プロ野球ニュース」を見ながら祝杯をあげる。録画した新日曜美術館鏑木清方」も途中まで見たが、学芸員が画家を「作家さん」と口にするのを聞いてやめてしまう。敬称なき呼称への敬意というものがわからないのか。「詩人」や「歌手」を「詩人さん」「歌手さん」と言うか。言わないだろう。この「作家さん」という言い方、「手作り」ブームあたりから来ているらしい。何か、いろいろと世の中の流れに合わなくて、気難しくなっていく自分が嫌だが仕方ない。偏屈な老人になりたい。