夜は長く、阪神の勝利は続く

17日夕、国立で某社Nくんと待ち合わせ。「しんさく」という喫煙可の店で飲む。各社渡り歩いてきた編集者が、この春、また別の出版社に移り、一緒に仕事をと声をかけてくれた。彼にはすでに一冊、本を作ってもらっている。「しんさく」とは高杉晋作であり、山口の郷土料理店だと入店してわかる。隠れがのような入口だが、入るとけっこう奥まで広い。50人は入れそう。メニューに吉田松陰の絵もある。長州の店だ。大きな茄子を焼いてショウガとおかかを散らした料理がうまかった。一品、いっぴんが出来合いでなく、ちゃんと調理されているのがわかる。コロッケもうまそう。店員の接客もよし。

あれこれ2時間ほど、これまでの2人の交友関係、出版界の話をする。「企画を必ず通しますので」というので、期待しておこう。すでにこちらは準備を始めているが、それがダメになっても準備をしたことはこれからのライター稼業に生きる。「ダメでも、ぜんぜん心配しなくていいいよ」と告げる。じじつ、昨今、出版事情は悪化。

酒飲み(ぼくより飲む)のNくんをさそって、国立で飲むと必ず締めとする(といって1年に1,2回だが)ジャズバー「韻」へ。ジャズを聴きながら(音量が小さかったので、ほかのお客さんに迷惑にならない程度で上げてもらう)バーボンソーダを1杯、また1杯。うまい。それにいい気分。「三日月書房」均一で、吉行淳之介編『また酒中日記』を。帰宅してテレビのチャンネルを合わせると、ヒーローインタビューに大山とアルカンタラが。阪神、ヨコハマに勝利したとわかる。ただいま4位。3位とも接近していて、これは出だしの地獄を思えば夢のよう。しかしヤクルトは月ほど遠い。