善行堂と「聖ヨハネ病院」へ

阪神9回2アウトランナーなしからの逆転劇に興奮し、酔っぱらっている。

23日夜は奥渋(ぼく、「裏渋」と書いていたかもしれない)のSPBで、上京してきた善行堂と夏葉社のトーク、盛況だった。知り合いもたくさん来ていた。時間的にもちょうどよく、世田谷ピンポンズくんの歌が挟まるのもいいアクセント(「赤い花」はすでに古典的とも思える名曲に成長)になっていた。「文学」ということばが、2人の間で何度も出て、こんなに「文学」「文学」というトークも珍しい。しかし、聴衆にその熱は伝わったようだ。最後のサインに長蛇の列ができていた。

打ち上げに誘われたが、ぼくは散歩堂、「本の雑誌」Mくん、ナンダロウくんと渋谷の台湾料理店で飲む。これぐらいの人数の方、顔ぶれの方が話しやすい。

24日、今日は吉祥寺で善行堂と待ち合わせ。「日高屋」で昼食、「一日」「よみた屋」と東京古本屋めぐり。途中、古本サンタさんとばったり。ぼくなりにこの日、善行堂をもてなすため、上林暁文学散歩として、「花の精」で是政、「聖ヨハネ病院にて」で武蔵小金井・桜町病院と準備していたが、後者へ行きたいというので、桜町病院へ。ぼくは、小平在住時代、まだ幼かった娘を自転車に乗せてここへ訪ねている。「ちくま文庫」のどれかに、その時の娘の後ろ姿と聖母像の写真が掲載されているはず。ということは20数年ぶりか。善行堂は初めて。なにもかも様子は変わっているが、上林暁いちおしの善行堂を、なんといっても「聖ヨハネ病院にて」の舞台へ案内できてよかった。

「よみた屋」と、帰り一人で寄った「七七舎」で数冊買う。七七舎300円ラックに、もうずいぶん長くある枝雀にCD、誰も買わず、今日2枚買う。いや、全部買っても2000円ぐらいのはずで、買ってもよかった。

「よみた屋」で買った森田誠吾曲亭馬琴 遺稿』新潮文庫を読む。茗荷谷からだらだら坂を下り、ぐうぜん馬琴の墓を見つけたことがありました。じつに面白い人物だと思っている。