メルカリで大儲けしている人がいる

あいかわらず、メルカリ、値下げ要請多し。どうもそういうもの、という前提があるらしい。断ると、ほとんどそこでストップ。ほんのたまに、元の値段で買う人あり。「いくらまで値下げしてもらえますか」などは、ちょっと不愉快なり。プロフィールに値下げしない旨、書いているが読まないらしい。新しい出品にはプロフィールを読んで、と加える。800円を500円にしろ、というケースもあるが、送付料プラス手数料、梱包のコスト(平均300円)を引くと500円なら200円になり、仕入れが最低でも100円だから、儲けは100円。70近いおっさんを100円で働かすのかと、勝手に腹を立てている。しかし最低価格の300円で出品している人もいるのだ。からくりを知りたい。

動画でメルカリの実践者がノウハウをアップしているもの、無尽蔵にあり。しかし100%がアパレル。仕入れは激安倉庫、セカスト、ほかジモティなど。ハードオフというのはないようだ。100円、0円で仕入れ、ものによっては万単位になるという。月50万、100万稼ぐ人もあり、下請けに作業をまかせ、自分はしない、というケースもあり。悠々と旅行に行ったりしている。驚いたなあ。割り切って徹すれば、人にこきつかわれて低賃金で働くよりよほどいい。ライバルは多そうだが、

本は完全な薄利多売。しかし、アパレルに手を出そうとは思わないのだ。専門知識が生かせる自分の領域を守って、得意分野で勝負したい。とまあ、そういうわけです。

今週、少し気の張る締め切りあり。雨は家に閉じ込められるから、ある意味いいのだ。

体重落ちて懐かしい友から電話

あ、9月ですか。涼しい日つづく。白水社「愛書狂」、当初岩波文庫のことをと思って準備していたが、数回前に荷風の断腸亭について書いたばかり。きゅうきょ、「ぴあ」ムック1988年版について書く。工藤静香と長島一茂が表紙。

火曜午前がシルバーの仕事、水曜午前がデッサン教室と、一週間が火と水中心に回るようになってきた。ピン止めする曜日があるのはいいことだ。

昨日、糖尿の検診。インシュリン注射とべつに、高価なマンジャロという注射が加わり(どちらも皮下注射で痛くない)、これが食欲を減退させるやせ薬で、前回2か月前から5キロ近く体重が落ちた。あごが鋭角になってきた。血糖値も改善。薬が一つ減る。

20年前くらいか、禁酒および過激なダイエットをして、このときは70キロ台まで落ちてふわふわしていた。

昼はサンドイッチかあんドーナツというような「パーフェクトデイズ」みたいな日々で、それでも腹は減らず。長らくかつ丼を食べていない。ただ、酒も飲んでいるし、アイスも食べるという軟弱なダイエットではある。

昨日、急にスマホに着信あり。出ると高校の同級生だったNだ。10年くらい前までは東京にいて、何度か一緒に飲んだことがある。ひさしぶりに東京へ行くので会えないか、という。もちろんもちろん。じつは高校時代、ほとんど言葉を交わしたことはない仲だったが、同じクラスだったこともあり、同じ時間と場所を共有したというだけで気持ちは近い。Nはいま鹿児島県伊佐市に在住。伊佐ってどこだと地図を見たら、熊本に近い。地震はどうだったか、会ったら聞いてみよう。勤めているホテルを辞めて、再就職というが、70歳で再就職ができるのがすごい。準備している本にからんで、同年配の人になるべく多く話を聞きたいのだ。

開高健『夏の闇』再読はもう半分くらいまで。充実した言語空間にひたる読書。いい楽しみを若いうちに身につけてよかった。

井の頭公園で永遠ということを考える

30日、涼しい。少し迷ったが、木曜初日にすでに指紋をつけた高円寺「ブック&A」展へ。初日に買わなかった、モダン都市文学叢書『プロレタリア群像』の巻を、やっぱり買おうと思って向かう。売れ残っていて、500円。これで5巻揃った。じつは、ずいぶん前に全巻もっていたが、大量処分のとき、売ってしまっていた。「モダンガール」の巻が人気もあり、少し高い。これはまだだ。

あと、ちょこちょこ買って、西荻「盛林堂」へも寄る。「ヒッチコック・マガジン」が、状態はやや悪いが3冊出ていて、これを買おう。吉祥寺「よみた屋」で散歩堂さんと待ち合わせ。大阪帰省していたから、ずいぶん久しぶり。散歩堂さんは超多忙で、東京へ戻ってからスケジュールがびっしり。夏、どこへも行かなかったぼくと好対照。

あちこちで古本屋が店舗新規開業している。「古通」連載時なら、はせ参じるところだが、いまは気力がない。

吉祥寺駅周辺のカフェ、喫茶はどこも人がいっぱいなのは、懲りていて、散歩堂さんを誘い、井の頭公園の空いたベンチに腰掛け、一時間ほど景色や人を見たり、少し喋ったり、また黙ったりして過ごす。黙っていてもそれはそれで大丈夫、という関係がありがたい。

頭の上では蝉の声。涼しい空気に包まれ、なんだか体が溶け出しそうだ。大袈裟に云えば「永遠」というものを感じる。いい時間だった。人で窒息しそうなカフェで600円近くお金を出してまずいコーヒーを飲むよりよほどいい。水質悪化して緑に変色した池に、スワンボートや手漕ぎボートがたくさん浮んでいる。

犬を連れた人、自転車で駆け抜ける人、子連れの人、女性同士の組み合わせ、そしてカップル、老人など人間どうぶつえんだ。

昨夜NHKドキュメントで開高健のベトナム戦争と「輝ける闇」を、角田光代さんが現地へ取材しているのを見て、「輝ける闇」が読みたくなる。もう5~6回は読んでいるが、今回読むと、また新鮮なのに驚く。ちなみに新潮文庫の初版帯を持っている。10数年、文庫化されなかったのは、新潮の書き下ろし長編に不可侵の威厳があったからだ。「輝ける闇」あたりから、随時、文庫化されるようになった。

フランスの古新聞

夜に入って涼し、草むらの虫の音高く大きくなっている。

いちにちソファに(何回書くんや)、太平洋沖で小舟に揺られているのと変わりない。なんとか脱出しないと、ソファを処分しようか。しかし、両側に本を積んだ階段を上がらないだろう。分解するしかないか。

メルカリ一件もって午後外出。国分寺「七七舎」へ。北村店長に、メルカリの梱包材としてフランス語の古新聞を手に入れたいが、と相談すると、「いや、けっこう人気があって、値がつくんですよ」という。各種梱包のほか、デザイン素材としても使われているという。

110円で、1969年のアメリカ雑誌(広告多数、デザイン性高し)を買う。文庫などはこれで包装して送ろう。しかし、帰宅して検索したら8000円近い値がついている。まあ、背が割れているし、売るのは難しいと考え、包装紙として使うことにする。表紙はアリ・マックグロウ。もう少し大判の洋雑誌なら、単行本でも使えそうだ。今度、即売会へ行ったらチェックしよう。

早春書店へも寄る。大量の買い取りがあり、店内の通路はふさがっていて、均一のみの営業だという。ちょうど、いま取り組んでいるテーマ関連本がけっこう出ていて、7冊ほど買う。ジョルジュサンクへ久々いき、アイスコーヒー、一カ月ぶりぐらいに煙草を3本吸う。

昨夜深夜、開高健のベトナム従軍のドキュメンタリーを見る。角田さんの顔を見るのも久しぶり。そうか、もう59歳か。最初に会ったのはまだ30代だったと思う。現地へ赴き、取材。開高の人生を変えた、少年の公開処刑。その場所をつきとめ、背後にあったビルがそのまま残っていた。ううむ、と感じ入る。開高は58歳で亡くなった。城山三郎さんにお目にかかったとき、同じ茅ヶ崎の地元民ということで開高の話を聞いた。けっきょく、城山さんの本は死去により、ものにならなかったが、お目にかかれたことは本当によかった。人生、無駄なものはない。

AIによる手相診断

いちにちのほとんどをソファで、はもう書いたか。

ブラタモリ甲子園、あいみょん登場。「ベーブルース」の名前が出てこず「ランディ・バースしか出てこない」と。目が少し離れているけど、ええ子や。

やることはあるのだが、やる気が出ず、暑さと年齢のせいか。佐野豊さんが七月堂から新詩集を出すというので、栞文を頼まれ、いっしょうけんめい読む。家族のこと、日常のささいなことをすくいあげた、これはいい詩集になりそうだ。

よほど暇なのか、あれこれスマホをいじっていて、グーグルで手相の写真を撮り「手相」で検索すると、手相判断が出てくることを知る。手相を見てもらったことがないので、おもしろい。左手は天性。生命線と頭脳線が離れて伸びるのは自由人、天才肌の相。ものごとを深く悩まず、直観と高い行動力で人生を切り拓く。くっきりとした感情線は情にあつく、自分の感性を大事にする。温かい人間性を示す。

これ、ぼくが言うんじゃないよ。AI診断。左手にくっきり「M」の字が刻まれるのはラッキー線。そんなにいい手相なら、もうちょっと何とかなっていいんじゃないの、とも思うが。秋は少し動き出す気配あり。

平四郎危機一発

ほとんどソファに寝たきりの生活。病人みたい。

いくつか懸案あり、動かないとことは進まないがどうもうまくいきません。もともとが怠け者であるからにして。

ユーチューブ限定配信で、1967年スタートのドラマ「平四郎危機一発」第五回を見る。「危機一髪」が正しいのだが、「007危機一発」の誤用に合わせたか。平四郎(石坂浩二26歳)が傘をフェイシングみたいにするタイトルバックだけ記憶あり。今回見て、いろいろ判明。そうか花屋だったか。助手で恋人が大川「キーハンター」栄子。なぜ事件に首をつっこみ探偵まがいのこと(命の危険あり)をするのか、わからないが、そこを突っ込んではドラマにならない。

石坂が病気で途中降板、宝田明が継いで、これまた病気降板となり浜畑賢吉が務めた。呪われたドラマか。原案に双葉十三郎(ぼくは取材で会っているぞ)と南部圭之介の名が。スマートな仕上がりは、そのためか。新宿「アシベ」が何度か、ほか警視庁、羽田空港、読売ランドなどが映る。読売ランドは2002年閉園。バス停に名が残る。

昨日、今日は「宝来屋」でタンメンだ、と決めて向かったが休業。ちゃんとネットで確かめたのだが。頭で決めてかかったから変更はつらい。東村山福祉センター内「なごやか文庫」は市民の提供による古本を1冊10円、3冊100円、あと100円からという低価格で販売。何か月かに1度行く。この日は10冊買って340円。カウンターは無人で、センター窓口で精算。本のスリップを抜きながら、職員の女性が「こんな素敵な本があったんですねえ」と言ってくれる。見る目があれば、けっこう拾えるということだ。

 

丸谷才一「笹まくら」はやっぱりいいぞ

直射だと熱いが、雲に太陽が隠れると涼しいという数日、雨多し。しかし、わりあい涼しい夏という印象だ。蝉は負けじと鳴いている。

三橋美智也「星屑の街」は大名曲だと思って、ときどき初めのところを歌うが、そういえば「両手を回して 帰ろう 揺れながら」というユニークな詩の「両手を回して」とはどういう動作かとふと考え、ピッチャーのウォーミングアップみたいなものと思っていたが、いろいろ検索すると、子どもが機関車ごっごをするとき、両脇で手をしゅっしゅっぽっぽする動作だと指摘したのがあった。なるほどなあ。

14日、三鷹で金澤「フォークソングの東京」信幸さんと会ってしゃべる。もと出版の業界人で、いろいろ共通点もあり、固有名詞が飛び交う。一年ぶりぐらいか。金澤さん、このブログをよく読んでくれていて、いろいろ質問されるのだが、こっちはいい加減に書いているので、「そんなこと書いたかな」とたじろぐ場面あり。いや、いい加減でないと、こんなこと、無料で続けられないのだ。負担に思ったら迷いなく、即やめる(過去に何度か、中傷の書き込みなどいやなことあり中段した)。いい加減に読んでスルーしてもらえるのがありがたい。

この日涼しく、ずいぶん久しぶりに足を伸ばして「りんてん舎」へ。天候不良で均一箱は店内へ。そこから4冊拾う。いいの買えた。詩集の棚がどんどん増殖し、充実して目を見張る。勉強になった。ほかの棚で小林秀雄のサイン本を見つけてしまい興奮する。店主の藤田くんとも久しぶりに言葉を交わす。そうか2009年オープンか。さいきん、南部の市場で大量に詩集の山が出て、百年、ロスパペロテス、りんてんと争って分け合ったそうだ。詩集を売る難しさと面白さについて。詩書に特化した「田高」の名前も出る。詩集に力を入れた店が増えて頼もしい。ぼくが最初に藤田くんと会ったときは、まだ早稲田の学生だった。年を取るのは自分だけではない。まあ、こっちは老朽化が激しいが。藤田くんは、見た目、あんまり変わらない。

某社編集者と会ったとき、手書きのメモ用紙に、「こんなのどうか」と、ごちゃごちゃ書き込んだ企画を、なんと編集会議で通してくれた。あまり期待していなかったから、すご腕だ。ぼくは、いい感触を得れば、ちゃんと企画書として書き直すつもりだったが。これで来年の目標ができた。がんばります。あ、新書だということだけお伝えしておきます。すでに関連本を買うなど、準備は始まる。70代の橋頭保となるか。

75歳までに男性の4分の1は死ぬ、という記述をどこかで読んだ。気力体力衰えしわれの耳に突き刺さる。

丸谷才一『笹まくら』も、4度目か、読み直しているがばつぐんに面白い。いや相当いいですよ、これは。主人公の心理が意識の流れで追われ、2つの時代が途切れなく、連続して交差する。前衛的な心理風俗小説だが、よみやすい。ドラマ化では、どうしてもそこのところがうまく表現しきれない。妻の万引き癖(そのため、若く美しい妻が自分のところへなど来たのかという疑い)が、ドラマでは無賃乗車に。これは病癖とは言えず弱い。

ラストシーンも、原作では、ここでようやく徴兵忌避の実行の場面が抒情的に描かれるのだが、ドラマでは違った。いや、もちろん言語と映像では表現が違って当たり前だが。講談社文庫、新潮文庫でも旧新と2種持っているが、今回は河出の新鋭作家叢書版で。創作メモがついている。そうか、単行本の初版本も持っているはずだ。