直射だと熱いが、雲に太陽が隠れると涼しいという数日、雨多し。しかし、わりあい涼しい夏という印象だ。蝉は負けじと鳴いている。
三橋美智也「星屑の街」は大名曲だと思って、ときどき初めのところを歌うが、そういえば「両手を回して 帰ろう 揺れながら」というユニークな詩の「両手を回して」とはどういう動作かとふと考え、ピッチャーのウォーミングアップみたいなものと思っていたが、いろいろ検索すると、子どもが機関車ごっごをするとき、両脇で手をしゅっしゅっぽっぽする動作だと指摘したのがあった。なるほどなあ。
14日、三鷹で金澤「フォークソングの東京」信幸さんと会ってしゃべる。もと出版の業界人で、いろいろ共通点もあり、固有名詞が飛び交う。一年ぶりぐらいか。金澤さん、このブログをよく読んでくれていて、いろいろ質問されるのだが、こっちはいい加減に書いているので、「そんなこと書いたかな」とたじろぐ場面あり。いや、いい加減でないと、こんなこと、無料で続けられないのだ。負担に思ったら迷いなく、即やめる(過去に何度か、中傷の書き込みなどいやなことあり中段した)。いい加減に読んでスルーしてもらえるのがありがたい。
この日涼しく、ずいぶん久しぶりに足を伸ばして「りんてん舎」へ。天候不良で均一箱は店内へ。そこから4冊拾う。いいの買えた。詩集の棚がどんどん増殖し、充実して目を見張る。勉強になった。ほかの棚で小林秀雄のサイン本を見つけてしまい興奮する。店主の藤田くんとも久しぶりに言葉を交わす。そうか2009年オープンか。さいきん、南部の市場で大量に詩集の山が出て、百年、ロスパペロテス、りんてんと争って分け合ったそうだ。詩集を売る難しさと面白さについて。詩書に特化した「田高」の名前も出る。詩集に力を入れた店が増えて頼もしい。ぼくが最初に藤田くんと会ったときは、まだ早稲田の学生だった。年を取るのは自分だけではない。まあ、こっちは老朽化が激しいが。藤田くんは、見た目、あんまり変わらない。
某社編集者と会ったとき、手書きのメモ用紙に、「こんなのどうか」と、ごちゃごちゃ書き込んだ企画を、なんと編集会議で通してくれた。あまり期待していなかったから、すご腕だ。ぼくは、いい感触を得れば、ちゃんと企画書として書き直すつもりだったが。これで来年の目標ができた。がんばります。あ、新書だということだけお伝えしておきます。すでに関連本を買うなど、準備は始まる。70代の橋頭保となるか。
75歳までに男性の4分の1は死ぬ、という記述をどこかで読んだ。気力体力衰えしわれの耳に突き刺さる。
丸谷才一『笹まくら』も、4度目か、読み直しているがばつぐんに面白い。いや相当いいですよ、これは。主人公の心理が意識の流れで追われ、2つの時代が途切れなく、連続して交差する。前衛的な心理風俗小説だが、よみやすい。ドラマ化では、どうしてもそこのところがうまく表現しきれない。妻の万引き癖(そのため、若く美しい妻が自分のところへなど来たのかという疑い)が、ドラマでは無賃乗車に。これは病癖とは言えず弱い。
ラストシーンも、原作では、ここでようやく徴兵忌避の実行の場面が抒情的に描かれるのだが、ドラマでは違った。いや、もちろん言語と映像では表現が違って当たり前だが。講談社文庫、新潮文庫でも旧新と2種持っているが、今回は河出の新鋭作家叢書版で。創作メモがついている。そうか、単行本の初版本も持っているはずだ。