1971年の紅白歌合戦

15日夜、国立古民家ギャラリー「ビブリオ」で開催中の浅生ハルミン展へ(~17日)。嵐山光三郎御大を中心とする忘年会のため集合す。昨年も同じ時期、ハルミン展に合わせ開かれた。今年も同じ、ビブ亜tリオ近くの中華「鍋一」(料理がどれも美味い)で。

ハルミンさん、石塑(せきそ)という造形素材を使った、かわいらしい着色置物を展示販売。「温泉の射的場で落とす人形みたいな」と言うと、「そうなんですよ」とハルミンさん。毎年恒例の俳句カレンダーの原画を展示。見入る。

鍋一では、話のタネにと持参した嵐山さんが編集部時代の「太陽」温泉特殊号を持参。懐かしそうに見て、このときは雑誌が売れなくて、やぶれかぶれでとにかく、みんなで温泉へ行こうと企画したんだ。あんのじょう売れなかったけど、これで俺の温泉趣味が始まったという。田中小実昌のルポにつげ義春がイラストという秀逸な企画あり。

「岡崎さん、いくつになった?」「来年68です」「なんだ、まだ60代か、若いじゃない」なんて会話にずっこける。「若い」と言われること、数少なくなった。「紅白」の話題をハルミンさんと。ずっと欠かさず見ているという。「おもしろいですよ、年によって差はありますけど」「じゃ、今年は見てみるか」

土日と連続で1971年の「紅白」を前篇後篇、リマスター画像で放映。永久保存で録画して視聴した話を。ぼくの「紅白」はこのあたりから80年代くらいまで。司会は宮田輝水前寺清子、大トリは美空ひばり。ひばりといずみが出て、チエミが出ていない。つらかったろうな、江利チエミ。ダークダックスが「白い恋人たち」ほか、ボニージャックスが永六輔・中村八大コンビの「日本のうた」シリーズをメドレーで。こういうのがよかった。南沙織渚ゆう子尾崎紀世彦五木ひろし堺正章などが初出場。コント55号ドリフターズが応援コント、指揮者も歌手に縁ある宮川泰、平尾昌晃、古賀政男などが指揮棒を振り、最後の「蛍の光」は岩城宏之。ぼくが「豪華」と思うのはこういうことなり。