みんな、何考えて生きてるんやろ

24日、夜。西荻「今野書店」地下イベントスペースで、Q.B.B.久住兄弟と『古本屋台2』刊行イベント。実在する登場人物として荻原魚雷岡崎武志両名も登壇。頼まれもせぬのに司会進行を務める。ほかのレギュラーのキャラクターにも実在するモデルがいるのかと思っていたが、「いや、実在するのは魚雷さんと岡崎さんだけです」と言われる。ロバート・キャンベルさんも登場するが、あの方なら、古本屋台を見つけたら本当に立ち寄りそうだと話す。知らない話もいろいろあり、最後のサイン会も長蛇の列となる。なぜか魚雷くんとぼくもサインを入れる。その際、参加者と言葉を交わしたが、質問をしてくれた女性から「名司会でした」と褒められる。うれしい。3月9日は神保町東京堂書店で、同じメンバー+ゲストに重松清さん(もマンガに登場する)が招かれている。

『古本屋台2』で、ぼくらしき人物が「みんな、何考えて生きてるんやろ」と口にするコマがあるが、これは本当に一時期、ぼくの口ぐせだった。久住兄さんによれば、何かのイベントで一緒になり、車で移動していて、交差点で停まったときに岡崎さんがそう言ったんですよ、とのこと。そんなこと、よく覚えているなあと感心する。帰宅して、そのページを娘に見せると、「そういえば、お父さん、言うてたなあ」と。

26日は銀座。「春陽堂書店」へ。「ふくらむ読書」単行本化の打ち合わせ。連載の原稿をチョイスし加筆、ほかの読書の原稿も加える。5月刊行予定。これで、今年の目前の目標と作業が決まった。帰り、丸ノ内線に乗ったので「古書ワルツ」下車。近田春夫グループサウンズ』文春新書440円、さすがに面白く、ノンストップで読み終える。日本のGSがビートルズ起源というのは誤りで、という指摘ほか、みるみる付箋が増えていく。タイガース結成は麻雀メンバーで、そのあと音楽を始め、沢田研二の加入という流れなど、ううんとうなるエピソード満載。めったにない面白さ。ほか、戦中、日本租界時代の「天津」絵葉書6枚が100円。「北支の玄関」とある。

善行堂から『古本スタイル4』届く。充実と熱量満載でパンパンに膨らんだ古本雑誌。しかも若い古本者がつぎつぎ登場。これからの古本道の指針となるだろう。