ふくらむ読書15公開 鶴見線さんぽ

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気が付いたら11月も終わり。あわただしく時を刻む。あれ、林哲夫さんの個展に行きそびれてしまった。招待券をもらったカナキンの井伏鱒二展へも行けず。エンジンのかかりが遅い。本はよく読み、仕事もちゃんとしているが。

この一週間のうちに、早い忘年会が3件。コロナ禍がいちおう明けて(誰も話題にしなくなった)、人と顔を合わせる機会が戻ってきた。

23日から国立「ビブリオ」で浅生ハルミンさんの原画展が開かれていて、それは毎年発売される嵐山光三郎南伸坊浅生ハルミンによる「俳画カレンダー」の原画も含まれる。そこで、25日夜「ビブリオ」で嵐山、ハルミン、プラス坂崎重盛各氏、嵐山事務所のOさん、ビブリオオーナー十松さんの宴が開かれ、私も招かれ参加。ハルミンさんとは「宮崎美子すずらん本屋堂」でご一緒して以来だから、もう5~6年ぶりぐらいか。楽しい一夜であった。

「ふくらむ読書16」は三月書房の随筆シリーズ小型本について書いて送付。「赤旗」の「文学館へ行こう!」は志賀直哉旧居。先日、同じ志賀学派の散歩堂さんと「ラピュタ」で豊田四郎監督「暗夜行路」を見たばかり。難しい作品だが、原作を忠実に再現、それがダイジェストに終わっていない点はさすが手練れの巨匠だ。最後、大山登山のあと病を得て死線をさまよう時任健作の枕元をカブトムシが数匹這う。あれはなんの隠喩か。虫が集まるのは「死」を意味するのか。終わってからその点、散歩堂さんと「なんででしょうね」と。しかし立派な作品でした。ぼくは二度目だったが、ほとんど忘れていた。京都駅で謙作が列車に乗り込もうと走る妻を突き飛ばし、ホームへ転がるシーンん「あ!」と声が出てしまった。そうなると知っているのに。後ろ姿だから、山本富士子本人ではなくスタントかと思われるが、けっこう危ないシーンだった。

12月は恒例の年末進行で締め切りが一週間から十日ほど前倒しに。月半ばであらかた仕事は終わる。「青春18きっぷ」、年賀状をどうしよう、と考えている。