オカタケな日々69公開

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岡崎武志的LIFE オカタケな日々〔69〕| 春陽堂書店|明治11年創業の出版社[江戸川乱歩・坂口安吾・種田山頭火など]

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森鴎外『渋江袖斎』年内にぶじ読了。袖斎の死後、4番目の妻となった五百(いお)をクローズアップ。主人より、むしろこの大いなる女傑の印象が強く残る。これは維新から明治を生きた女性の話でもある。読み終えてよかった。

「ぶらぶら美術館」で旧三井家別邸、「百年名家」で白沙山荘をくわしくガイド。前者は下賀茂神社の入口脇にあり、後者は銀閣寺参道の近くにある。下鴨古本祭りでおなじみの場所で意識はあったが入ったことはなく、銀閣寺参道に下宿していた頃、後者の前を毎日通っていたが、どちらも入ったことはない。それらと無縁の若者だった。ともに入るためにお金がいり、それなら昼飯を食べるか古本を買うか、という生活だったのである。だからといって、後悔もしていない。

静かな年の瀬である。潮が満ちていくように、新年の訪れを待つ。