国立「鶴の湯」へ

連日、人と会って興じる週後半となった。5日は散歩堂さんと六本木、サントリー美術館で「美をつくし 大阪市立美術館コレクション」を見る。併設された和菓子カフェでお茶と麩まんじゅうセット。女子気分。お茶がおいしい。B1の「無印」で韃靼そば茶を買う。

散歩堂さんも志賀直哉学派で私と同じ。ということで青山霊園まで歩き、ひさしぶりに志賀直哉墓へ。生垣で囲まれたなかに志賀家の墓が10基近く並ぶ。秋の墓地は枯葉が落ち、静かな楽園でもある。気分よく、そのまま信濃町駅まで歩く。外苑名物の銀杏並木はまだ半分黄色だったが、すでに大勢の観光客で埋め尽くされている。

西荻まで行き、盛林堂、音羽館へ。それぞれ買う。音羽館では黒澤明姿三四郎』DVDを。ちょうど小林信彦の黒澤の本を再読したばかりだった。お好み焼き屋「粉屋時次郎」でお好み焼きとビール。周囲のテーブル、2組とも鉄板焼きのみ食し、お好み焼きは食べない。大阪ではちょっと考えられぬことなり。焼くのが面倒、ということであろうか。大阪人のわれらは憤慨する。

今日は風呂難民が続く身を自転車に乗せ、国立「鶴の湯」へ。数年前リニューアルされたばかりのモダン銭湯。ぴかぴかで美しい。ここ最近巡った多摩地区の銭湯ではいちばん混んでいる。若い人も多し。高炭酸湯、シルキー湯など種類も豊富。これなら500円の価値あり。入れ墨の人あり。普通、「お断り」と張り紙があるので珍しい。別にいいんじゃないかと思う。帰り、すぐ近くの「ユマニテ」を覗くも、30年ぐらい本も値段も止まったままの棚で、いい本はたくさんあるが、買えなかった。もうしわけない。今日は「天下一」という国立のお祭りでものすごい人出。祭り嫌いのぼくは、避けて避けて家路につく。今週は少し落ち着こう。