おもいがけないできごと

雨の土曜日、昨夜おもいがけないことが。5月連休に大学の同窓会をしようという話が持ち上がり、幹事のIから電話があった。Iは、ぼくの本をよく読んでくださっている人ならごぞんじの、大阪から東京へトラックを借りて引越しを手伝ってくれた男だ。同窓会の話を聞いて2日後、また彼から着信。これまで同窓会に顔を出さなかった者の消息調査をしていたらしく「Yさんが見つかった」という。おどろき。

これもぼくの本を読んでくださっている人ならわかるか。京都、梅津車庫の鳥小屋と呼ばれた下宿で、部屋は別だが、ともに暮らした人だった。「さん」付けするのは、1,2歳年上だったから。一緒に「西友」でアルバイトもし、2年ぐらい、べったり一緒に時を過ごし、大学へ通ったいちばん親しい人だった。

長らく消息がわからず、自分でも名前で検索したりしたこともあったが、確証がつかめず40年が過ぎた。Iはあらゆる検索をかけ、同姓同名人物から絞り込んで、ついに行きついた。すごい男である。電話番号を聞いて、すぐに電話する。電話口から懐かしい声が聞こえ、ぼくはなんだかうれしくて、ずっと笑っていた。同窓会は△ぐらいの気分だったが、Yさんが来るなら行きますよ、と。思いがけない、うれしい、できごとだった。「放課後の雑談」の歌を作って、毎月、一曲歌を作ってユーチューブで披露しようなどと考えていたので(できるかどうかは不明)、これは歌になるな、とすぐ思う。

「雨の金曜日の夜 思いがけない電話があった」から始まるか。