今年最後の原稿。

本日、今年最後の原稿を送付。「ふくらむ読書」だが、最初、和田芳恵『接木の台』でいこうと準備していたが、時期尚早とあきらめ、『子連れ狼』について急きょ書く。あと2週間ぐらい、ほんとうに何もない。来年のこと、不安になる。これまでより以上に、一本いっぽんいい仕事をしていくしかない。あんまり自信はないのだが。ぼくの書くものに商品価値はあるだろうか。いっそ海辺の掘立小屋で、静かに暮らそうかとも考える。

「朝日」文化欄で「群星訃」として今年の回顧。ミステリ関係の3名を追悼。茶木則雄さんは同い年か。20年以上前、ミステリの対談で某女性書店員との対談を、ぼくが構成で立ち会ったことあり。山口剛さんは「コクテイル」でお目にかかり、ぼくの書くものを「読んでますよ」とお近づきになった。佐藤泰志についての講演を水道橋でやったときも来てくださるなど親切にしていただいた。こちらは87歳と年に不足はなし。もっといろんな話を聞いておくんだった。

電動アシスト自転車で少し遠出をしようか、と考える。「すこーれ」は、乱歩「屋根裏の散歩者」を書こうと、今から準備を。企画が通り、単発だが一本原稿を来年書くことに。ダメ元であったが、言ってみるもんだ。本当は連載にしたかったが。年内に、来年のオカタケ散歩第一弾、谷崎の人形町周辺を下見してくるつもり。冬の師走の人形町だ。面倒なことを楽しみに変えながら生きていく。

このところ、クロネコが一日に何度も膝や腹の上に乗ってくるようになった。少しは暖かいのか。小さな脳で、何を考えて一生を送るのか。不思議に思うのだ。