岡松和夫『無私の感触』は拾い物だった

いくつかリアルな夢を、とぎれとぎれに見て目覚める。

あいかわらず読書すすみ、ロス・マクドナルド眠れる美女』、原武史大正天皇』、岡松和夫『無私の感触』を読了。ほか、いろいろつまみ読み。テレビが面白くないのがありがたい。読書に集中できるからだ。柳田國男『炭焼日記』および柳田関連書も読む。ちくま日本文学全集柳田国男』がありがたい。ちゃんと持ってた。たいていのものは家にあるのだ。

『無私の感触』は拾い物で、ほとんど素手、平温で読み始めて、ぐいぐい引き込まれて一気に読み、大いに感銘を受ける。いや「大いに感銘」という言い方だど、この静かな小説の魅力を表しそこなうか。相当いい小説だと思う。いい小説の香りがある。洗い立てのハンカチみたいな清潔さもある。どこかでちょっと長めの感想を書いておきたい。芥川賞受賞作『志賀島』を未読だが、こちらも読みたい。危ないなあ、また火がついて、本をどんどん買い込みそう。図書館で借りられるものは、そうして、この難所を乗り切ろう。まだまだ大量に減らさねばならないのだから、もしかして~。

音羽館さんに書評用、贈呈本など新刊の買い取り、盛林堂さんに蔵書処分プロジェクトの第三弾(?)で、それぞれ近々来てもらう予定。川村二郎『文芸時評』など、とっくに処分したと思ったが、見つかって、岡松和夫の旧作を索引でチェックし、役だった。1988年刊で5800円と恐ろしく高い(現在の物価換算だと1万円近い)。それを私は古本で2000円で買っている。

わが市の図書館検索で、岡松和夫を調べたら、10冊以上あるが、ことごとく閉架扱いであった。まあ、そうだろうなあ。