相模湖畔はわびさびの世界

ビッグイシュー」秋の10冊、2600字を書いて送付し、小雨のなか、3日(金)八王子へ。「ほしの」でとんかつ(600円)、気のせいか、肉が少し薄くなったような。これはこれで美味いが。行くつもりにしていた「むしくい堂」は臨時休業みたい。佐藤書房(あいかわず見ごたえあり)店内で2冊。ちょうどラジオで菅首相の総裁選出馬断念のニュースが。帳場でお金を払いながら、佐藤社長の弟さんとその話題についてあれこれ。誰がやっても同じ。「いっそ三原じゅん子を総理にして、官房長官武田鉄矢に」と言うと、ガハハと笑っていた。

髙橋「白い扉」秀幸さんと落合い、車で念願の国道20号線、廃墟のドライブへ。ヘアピンカーブ続きの危険なコースだ。70~80年代、バイク野郎や暴走族が走りまくった。その爪痕としてあちこちラブホテル、レストランの残骸が。相模湖に出て、湖畔を散策。土日祝は開くのか、この日は閉めたボートハウスはじめ、こちらも栄華を終えた夢の残骸がただ雨に濡れている。ĀTG映画みたいだ。しかし、なんともその寂れ方が気持ちに優しく沁み込んでくる。西武ゆうえんちの造られたレトロ街より、こっちの方がいい。高度成長に続く80年代の狂騒は、完全に終わってしまった。夢は消えたのだ。いまはわびさびの世界。しかし、相模湖は来てよかった。スケッチブックを持ってまた来よう。写真をたくさん撮ったので、もう少しくわしく「オカタケな日々」に書きたい。

付記 失礼しました。その後、ユーチューブで「相模湖」を検索したら、けっこう土日祝などは、お店を開いているようです。「夢の残骸」は言い過ぎでした。レトロカラーの夢、と改めます。早合点をお詫びします。そうか、コロナ禍の自粛もあるのですね。観光客はけっこうあるとのこと。いや、失礼しました。

このあと髙橋邸で、2年前に邸内自宅画廊「白い扉」でやった岡崎武志素描展の第二弾を、同時期の10月終わりと11月頭、2週にわたりやることとなり、その打ち合わせ。やる気になっている。すでに絵も描き出している。しかし、2度目も、みなさん、来て下さるかどうかは不安(前回は100名ほど来館)。まあ、楽しくやればいいか、と思う。