木村紅美『あなたに安全な人』を推す

17日、夜おそく「サンデー毎日」レギュラー原稿を仕上げ送付。木村紅美(元気にしているかな)の新作『あなたに安全な人』(河出書房新社)を頭に紹介。これは力のこもった作品で引き込まれた。400字という短文での紹介で気が引けたほどだ。現代の孤独と向き合った表現がすばらしい。

『ドク・ホリディが暗誦するハムレット』(春陽堂書店)の献本がそろそろいきわたったころで、善行堂や林哲夫さんが各ブログで紹介してくださった。ありがたい。これがちゃんと売れないと、第二弾は出ない。どうしても出したいのだが。今回は「オカタケな日々」1~31回分のなかから抽出したのだが、32~55回分をプリントアウトした束も受け取っている。紹介したいものが、この中にたくさんあるのだ。あざといけど、タイトル候補は『「風船」の主人公は村上春樹』とか。立ち食いソバについて書き始めたのもこちらの方。

年に一度ぐらい、集まって落語を聞きにいくぼくを含めた4人組があり、もとは久世朋子さんとのかかわりから結成された。朋子姫を助ける「四銃士」という意味で「四銃士」と名付けたが、しばらくごぶさた。それが11月末に忘年会を兼ねてひさびさ集結ということに。これは愉しみ。甘いニンジンを鼻づらにぶらさげないと、前に進めませよ。

堀切直人『本との出会い、人との遭遇」右文書院を通読。武田百合子による「ホリキリ」像スケッチが秀逸で、この文芸怪人のイメージはまずこれ(ふたふたふたと歩く)。坪内祐三の名も何度も出てくる。いっぱい付箋を貼る。そうか、1948年3月20日生まれなのか、堀切さん。ぼくが3月28日生まれ。この早生まれ学齢がけっぷち人には、何か共通点があると思っている。シャイと屈折とか。ぼく、シャイなんですよ、じつは。

漱石彼岸過迄』をメモを取りながら、再読を始める。いま半分くらいだが面白い。