路上に落ちているレシートで

おだやかでぐうたらした正月三が日をすごす。つまりいつもと一緒だ。届いた年賀状は100枚くらいか。

仕事始めは、「中央公論」毎年恒例の「新書大賞」アンケート。昨年発刊された新書のうちから5冊を選び順位をつけ、コメントを書く。けっこう時間がかかる。ギャラは図書カード。

ずっと昨年末から、救い出したSONYラジカセでFM(NHK)を聞いているが、2日、3日と「渋谷毅さんと一緒に」(だったか)という、ただ渋谷毅さんがピアノを弾く30分番組があって、これが私へのお年玉だろう。同じ渋谷ファンの岩田君にメールすると「いや、ここ何年か毎年やっているんです」という。あわてて、カセットテープに2日とも録音する。カセットテープに録音するというアナログ作業に不安があったが、ちゃんと録れていた。

テレビもだらだら録画したのを見ていたが、秀逸はテレ東「下を向いて歩こう ポイ捨てレシート生活」。2組に分かれた4人が、屑籠を背負い、街を歩きながら「ポイ捨てしたレシート」を拾い、そこに書かれたものだけで生活する(コンビニ、吉野家など)。企画先行の出来高不明の番組だが、これが、なんというか、おもしろかった。くわしくは「オカタケな日々」に書くつもり。とにかく明るい安村と組んだ大家志津香という聞いたこともない見たこともない女性タレント(たいていAKB出身なんだな、これが)が、まるでレシートを拾うために生まれ、矯正訓練されたような働きを見せる。驚いたなあ。これから街を歩くとき、つい路上に落ちているレシートを拾ってしまいそう。

これもテレ東(BSだったか)「太川陽介のスナック歌謡界」の岩崎宏美新沼謙治の回もまとめて再放送をしたのを見る。両名とも「スタ誕」の出身者だ。岩崎はデビュー後、「芸能人水泳大会」にも出演。それ用に呼ばれた、水着からポロリとおっぱいが出る女性(お約束)を見て、「あの人、胸が出てる。誰か教えてあげて」なんて周りの人に行ったという。黄金期の歌謡界の話はおもしろい。