五日市街道営業所へ、そして善福寺川さんぽ。

土曜22日、西部古書会館「中央線展」へ混雑を避け、時間差で昼前に。散歩堂さんを誘う。「中央線展」は買える回で、油断をするとセルフ籠にいっぱいになってしまう。自重、自重。それでも10冊は買ったか。散歩堂さんはその3倍くらい。あきらかに買いすぎだ。ガード下の安価洋食「くろんぼ」でサービスランチ。どこかへバスに乗っていこうと取り決めてあって、南口から五日市街道営業所行きに乗る。持っているが、まあいま読みたいからいいやと中央線展で買った『東京路線バスの旅』で、大槻ケンヂが野方から五日市街道営業所行き「高41」のことを書いている。

われらは高円寺駅ロッカーに重い荷物を入れ、青梅街道から切れ込んで斜めを走る五日市街道を揺られ15分か20分ほどで終点に。こんなところにあるのか。「ローカル路線バス」で、バス営業所がつねに駅近くではなく、少し離れた場所にあるのは知っている。ここから荻窪までバスがつながっているが、いい天気だし、せっかくだからと善福寺川沿い散歩道を歩き、角川源義旧屋敷、太田黒公園と寄り道して「古書ワルツ」で締め。また高円寺駅に戻ると重い荷物が待っているので、散歩堂さんもぼくも1冊ずつ買う。昭和18年丸山薫詩集』が裸本だがしびれる造本で、440円で買う。

またぞろロバート・B・パーカーを再再読し始めていて『悪党』『誘拐』を読了。後者、愚劣な両親を嫌悪し、誘拐劇を自演(と分かる)して家出した少年を探してスペンサーが動く。少年はボディビルダーでホモの青年と一緒に暮らしていた。ついに、居場所をつきとめ、対決するスペンサー。子どもを取り戻すためついてきた両親は、まったく非力ながら、シュワルツェネッガーみたいな男に立ち向かい、あっさりのされる。母親も血を流す。倒れてもしがみつく父親の姿を見て、少年は何事かを悟り改心するのだが、そのラスト近くのシーンが素晴らしい。永遠のクィーン、スーザンが初登場。州警察のヒーリィもこの『誘拐』が初登場。ホークはまだ出てこない初期作品。