ワクチン打つべし

昨夕、国立駅前で髙橋「白い扉」秀幸さんと待ち合わせ。一昨年の「白い扉」絵画展以来ではないか。「王将」から「韻」へ。5月収録のユーチューブのゲストが髙橋さんで、その打ち合わせをする。

髙橋さん確たる事情があってコロナワクチン未接種。4月に台湾旅行をするとき、これがネックとなりPCR検査を受けたという。旅行直前にスマホ紛失、スマホ持たぬまま台湾へ。しかし入国審査で、PCR検査の期限切れ(72時間だったか)を指摘され、あわててタクシーで台湾の医療施設でPCR検査を受け……というトラブル続きだったという。けっきょく相当お金もかかって「いやあ、ワクチン、打っておくべきでした」と。

その髙橋さんが、ぼく宛てに台湾から出した絵葉書が届いたのは2週間ぐらいたってから。そんなにかかるのかしら、と思ったら、じつはそんな騒動で、空港で書いたハガキを出す暇がなくて、タクシーの運ちゃんに「これ、出しておいてください」と託したという。運ちゃんはちゃんとそれを投函してくれた。そしてわが手に届いた。「ニューヨーカー」に載る短編みたいじゃないか。スマホはちゃんと戻ってきたそうである。

来月から始まる春陽堂書店ウェブページの新連載「ふくらむ読書」は月二回の更新で、その準備。何を取り上げるか。あれこれ考える。そしたらちょうど快進撃を続ける「夏葉社」島田潤一郎さんから、新刊『電車のなかで本を読む』(青春出版社)が贈られる。毎回一冊ずつ本を取り上げ、全体として読書論になっているが、いいタイトルだ。

なんでぼくに、と思ったら『気がついたら本ばかり読んでいた』(原書房)を取り上げてくれていたのだ。落ち目の身に染みる好意である。