山本善行撰『上林暁傑作小説集 孤独先生』夏葉社

谷口ジローコレクションの『シートン』(双葉社)が届く。栞に谷口ジロー清瀬について書いた。一読を乞う。静かに連休はこともなく過ぎていく。

午後、自転車で国分寺「七七舎」へ補充と清算。均一で3冊買う。北原白秋の句集について書かれた文章が古い「ユリイカ」の白秋特集号に入っていた。ドンピシャだ。店頭で国立のフルート奏者Mさんに声をかけられる。ずいぶん久しぶり。30分ほど立ち話し。ぼくと同じく自転車で来たらしく、前かごにすでに10冊ぐらい本が入っている。「古本屋でも始めるんですか」と聞くと、「また、かみさんに叱られる」という。

不在で郵便局留めになっていた、夏葉社からの郵便物、山本善行撰『上林暁傑作小説集 孤独先生』を取りにいく。家まで待ちきれず、途中の公園で包みを開く。パッと、宇宙のような青い表紙が飛び出す(阿部海太・絵)。銀押しの文字。力のこもった造本と装幀だ。そうか「天草土産」が入っているか。これは上林版の「伊豆の踊子」。熊本弁が可愛い三重は14歳。表題作は知らなかった。読むのが楽しみ。いい本になってよかった、よかった。善行堂は文学城の城主となりつつある。大いに刺激を受ける。

このところ、ずっとボブ・ディランを聞いている。