洲之内コレクション、「火星の庭」へ。

「大人の休日」倶楽部パスを使ってあれこれ画策。本日、第一日目は新潟から村上へ、と思い、指定を2回取った。村上を散策し、新潟へ戻り、越後線で「のせ書店」「古本詩人ゆよん堂」へ初見参というスケジュール。ところが、乗り換え検索で立てたスケジュールに不備があったらしく、大宮で指定を取った「とき」に間に合わず置いていかれる。これで時間が押して、村上からの「いなほ」指定も使えなくなる。

大宮で立ち尽くし、一便遅らせるかと思ったが、ケチがついた気がして急きょ、仙台へ(そんなことが一枚の切符で自由にできるのが「大人の休日」のいいところ)。自由席はガラガラだった。仙台からの帰りも自由席で楽勝。

宮城県立美術館の洲之内コレクションをじっくり見て(館内カフェでおしゃれなランチなんか食べたりして)、「火星の庭」へ。前野さんと久しぶりにあれこれじっくり喋る。健ちゃんはいつも若々しく、大学生ぐらいに見えるが、もう45だという。驚愕。「火星の庭」もコロナ禍が長引き大変だったみたいだが、前向き前野さんははつらつとしている。今年「火星の庭」は20周年。何かイベントを、と考えていたのがごわさんに。おいしいコーヒーを飲む。

前野さんに教えてもらった仙台駅東の民家古本屋を訪ねる。これで何とか「古通」の次号は書けそう。「古通」にくわしく書きます。

口ひげを剃る

https://www.shunyodo.co.jp/blog/2020/09/okatake_36/

月二回の春陽堂書店ウェブ「オカタケな日々」36がアップされた。鉄道寄りの内容になっております。いろいろバランスを考えて、ネタを練っております。

昨日はバタバタと昼過ぎまで格闘。連休明けで、一挙にメールが届きその対応や、サン毎の締め切りもあった。夜はぐっと寒くなる。ついこないだまで、上に何もかけずに寝ていたがそうもいかなくなった。

マスクをするようになって、口ひげが邪魔に思えてきた。立ち食いそばを食べたあと、マスクをしたら、マスクがネギ臭い。食べ物がひげにくっつくと、コロナ禍で気づき、風呂へ入ったおりに剃ってしまう。20年近くはやしていて、似顔絵など描く時は眼鏡と口ひげでほぼ完成、という感じだったが。これから知り合いに会うごとに「あれえ? ひげはどうされたんですか」と聞かれて答えるのが面倒なので、まあスルーしていただければ。

片岡義男『スローなブギにしてくれ』角川文庫を30年ぶりとかに再読して、感心する。マシン(バイク)が獣のように血の通った生き物として描写され、その表現が多彩である。

 

武蔵小金井さんぽ

無為に連休が過ぎていく。いつもそうだが。今週土曜(26日)、久々の「新潮講座」(大岡昇平『武蔵野夫人』を歩く)、絶滅かと思ったがそこそこの参加者がある由。挙行、ということで武蔵小金井まで下見に出かける。古本「ジャンゴ」(ジャズのCDが廉価で大量に)、「中村文具店」を回り、はけの道から「はけの森美術館」へ、という前半コース。「美術館」は休館だった。野川へ出て、薬師通を西進、滄浪泉園まで何とか歩く。本当はこの先、貫井神社を経て国分寺まで、と思ったが、いやいやとんでもない。へばってしまう。4キロも歩いていないと思うが、情けない。コロナ禍半年で相当、足腰が弱ったみたいだ。あちこち歩くことにしよう。

武蔵小金井駅南の再開発は甚だしく、すでに高架下「nonowa」や「イトーヨーカドー」ほか、商業施設が詰まっているが、さらに秋、「ソコラ武蔵小金井クロス」という巨大ショッピングモールが出現。北口は「西友」閉店はじめ、旧市街のようにさびれていく。

帰り、国分寺下車。「七七舎」で由紀さおり+ピンク・マルティニのCDほか、中野孝次展図録などがさごそ買って「ジョルジュ・サンク」で喫煙。満席で、後から来る客を断っていた。500円のブレンドがおいしい。『武蔵野夫人』精読。映画「武蔵野夫人」で田中絹代の実家はセット、歩く野川も別の川でロケされた由。

プリンター紙詰まりお手上げ

春陽堂「オカタケな日々」2回分、まとめて送るのだが、締め切りが早まっていたようで、メールで督促があり、あわてて途中までだったのを2回分超高速で仕上げ送付。イラストは送付ずみ。写真も送付。こういう手間を惜しんでは廃業するしかないが、手間だなあ。全部、一人でやっているのだからなあ。年収1億ぐらい稼いで、秘書を雇いたいが、この稼業で年収1憶となったら、どんな締め切り地獄が待っているか。ほどほどがいい。

連休前にゲラも、各種まとめて送られてきて、「明日中に返してくれ」というものも。不在でメールを見てなかったら、どうなるのだろう。カレンダーに赤、赤、赤の数字が続くのは、そうか連休なのか。「大人の休日倶楽部パス」を久しぶりに行使するため、駅の券売機で購入。ついでに3回、指定も取る。4日連続東日本圏内、新幹線も含めすべてフリーで、6回まで指定も取れる。始発、自由席ありの便は指定を取るまでもないが、不安な便は取っておく。4日全部使えないかもしれないが、秋田「湯沢」へ行こうと思っていて(出身の菅首相とは関係ない)、片道一回だけで「大人の休日」料金の元は取れる。片道5時間の旅程。

プリンターが紙詰まりして、もうお手上げ。江戸時代はよかったよ。中旬の締め切りラッシュを過ぎたら、小春日和の日々だ。連休中、どこか低山ハイキングにでも出かけるか。

岡松和夫『断弦』を入手

月の中旬に仕事が固まってくるようだ。せっせと原稿を書く。

ひさしぶりの「ビッグイシュー」は単発で、心静かに読む物語みたいなテーマで10冊選んで解説する。選んだ10冊を挙げておく。本文は、路上販売員さんからお求めください。

ジュンパ・ラヒリ『停電の夜』(小川高義訳・新潮文庫

森鴎外高瀬舟』(集英社)から「じいさんばあさん」

カズオ・イシグロ。『日の名残り』(土屋政雄訳・ハヤカワepi文庫)

寺田寅彦『科学歳時記』(角川ソフィア文庫

堀江敏幸『いつか王寺駅で』(新潮文庫

星野道夫の文・写真『クマよ』(福音館書店

アイザック・ディネーセン『アフリカの日々』(横山貞子訳・河出文庫

ローリー・リン・ドラモンド『あなたに不利な証拠として』(駒月雅子訳・ハヤカワ文庫)

三浦哲郎『盆土産と十七の短篇』(中公文庫)

10青山七恵『ひとり日和』(河出文庫

 

「すこーれ」原稿を午前中に送付。昼は冷やしそばを作る。まだ「サン毎」が残っているが、しばらく手をつける気になれない。頭がヒートアップしております。

先日、好書会で岡松和夫『断弦』文藝春秋が買えたのが収穫。いや、岡松和夫の本なんて、見ないよ。荷風平井呈一偽書事件と破門にいたる確執を、それぞれすぐわかる変名で、平井側から描く。一方的に悪者にされた平井に寄り添うのは、岡松夫人が平井の姪、という関係もあったから。

「一葉記念館」見参。

土日が雨という予報だったので、金曜つまり11日、午前中に1本、書評原稿を送って(昼まで、というタイトな締め切り)支度して外出。「赤旗」文学館取材で、台東区竜泉の「一葉記念館」へ。鶯谷からコミュバス「めぐりん」に乗り(道中楽しかった)、吉原大門で下車。見返り柳を撮影してから吉原を抜けていく。現役のフーゾクの吉原の町を歩くのは初めてかもしれない。「カストリ文庫」は見つけられず。ソープ街は健在で、なかなか凝ったネーミングの店が多数、男性の「精」を搾取せんとどの通りも櫛比して待ち構えている。客引きの男性も多数見る(こんなことは「赤旗」には書けない)。ぶじ「一葉記念館」で取材。ここはクオリティの高い、いい文学館だった。周囲の雰囲気もいい。ところが来館者はぼくひとり。帰り、あれこれチェックしながら日盛りを影を選びながら歩き「入谷」駅から帰ったが、どこかへ寄る余力なし。いやあ、暑かったです。歩数5000歩ほどでグロッキー。これでは「ローカル路線」バス旅はできません。宮地真緒なんか四国へ歩いて橋を渡るのに泣いてたもんな(あれは無茶だとぼくも思った)。

車中、最後のマネージャーだった男性による『ちあきなおみ』新潮社を読む、いやあ、面白い面白い。郷の死後、悲しみの底にあり、ちあきも歌手復活を迷ったが、けっきょく果たせず。そのことが、この本を読むと、これは仕方ないなあ、と納得できるのだ。

今日は「赤旗」文学館連載と、「ビッグイシュー」の静かな物語10選に取り組む。録画しておいた(昨今はリアルで観ることなく、ほとんどの番組は録画したのを観る)六角精児「呑み鉄」再放送をふたたび観る。

ようやく朝夕、涼しくなってきた。もう少しの辛抱だ。あいかわらず本はむちゃくちゃ読んでいる。音楽をあまり聞かなくなった。なぜだろう。新しい弦を張ったギターも弾かない。今月末締め切りの「オカタケな日々」2回分のイラスト2枚を描く。「島木譲二」と加東大介主演「映画 鬼火」。

オカタケな日々35

「オカタケな日々」35が更新、アップされました。

https://www.shunyodo.co.jp/blog/2020/09/okatake_35/

朝早起きし、通勤電車に乗り新宿、バスで戸山生涯学習館へ。年二回、年配者を相手におしゃべりしている。もう3回目か4回目。コロナ禍で出席者は半数限定となり約50名。2時間弱、休憩をはさんで、さまざまな話題をあれこれ喋る。さすがに疲れ、早稲田の古本屋街へも立ち寄らず帰還。「赤旗」の文学館取材(一葉記念館)をしようと思ったが、元気がない。後日に持ち越す。特快で国分寺下車。「七七舎」へ。店長の北村くんに用があったが不在。店内と店頭で3冊。これをもって「ジョルジュ・サンク」へ。ここは珍しく喫煙可の喫茶店で、ひさしぶりにタバコを3本吸う。いったい、いつぶりであろうか。ずっと書き物をしている若者がいて、煙管でたばこを吸っている。落語ファンであろうか。隣の店が工事中で、ずっと騒音が壁から響く。

依頼のあった書評が明日の昼までと気づき、猛ダッシュでゲラ段階の原稿を読む。初めての著者で、ノリをつかむのにしばらく試運転、という感じで読む。日が暮れると、さすがに涼しくなる。またウォーキングを復活させたい。大田区の温泉銭湯にも入りたい。ローカル路線乗り継ぎの旅Zのマドンナ・水野裕子(大ファン)の回で、新潟・万代バスセンターの立ち食いで「バスカレー」を水野の所望により食べていた。黄色いカレーだが、うまそう。3人は上荒沢から鰍江沢まで12キロを歩いていたが、夏は過酷だ。はっきり言ってこれは危険ですよ。こないだ、ぼくは銚子で2キロでも倒れそうになった。