しばらくおとなしく家にいます。

なんだか寒いぞ。4月だというのに。「古書通信」連載、兵庫県龍野の「ねぶた屋書店」の巻(寅さん「夕焼け小焼け」ロケ地を合わせ技で)を書いて送付。毎月、ネタ探しが綱渡りである。次回は「ささま書店」閉店(本日をもって)のネタでしのぐか。

マスク着用厳守、小まめな手洗い励行、人との接触を避け、喋らないを意識して、青春18の4回目を使って小淵沢、塩山へ。電車はガラ空き。みな4人掛けボックス席を一人で占拠して支障ない。私も行きかえりそうする。小淵沢駅は新装されて、見違えるような駅舎になった。改札出て、立ち食いで名物「山賊そば」(女性の手ぐらいのから揚げ入り)を食べ、土産物店で土産を買い、一時間後にはもう上りの列車に乗り込む。

まだ日が高い塩山下車。いや、本当に人と出会わないなあ。だいぶ前、塩山の古道を歩いたが、あれは駅の反対側だったのか。どうもそうらしい。今回は北側。信玄のみちを歩き「向嶽寺」(境内の広い立派な寺)を参拝、まだこのあたり桜が満開である。花かげの通り(どこが? 車がびゅんびゅん行きかうぞ)を東へ。塩山温泉郷の「宏池荘」駐車場奥に「共同浴場」がある。温泉銭湯で430円と、都心の銭湯料金より安い。ここで温まって、事前に調査した「塩山シネマ」という路地裏の映画館を訪ねる。真っ青な建物。数歩目の前が民家。休業中らしくポスターなども貼っていない。ふだん土日のみ開館、と聞いたが、今はどうか。5時過ぎには最寄り駅まで戻ってきた。明るいうちに帰りたい。

今回、初めて「ホリデー快速ビューやまなし号」に立川から乗車(新宿駅発)。ダブルデッカー車両つきの、小淵沢まで、主要駅のみに止まる優れた快速電車(普通料金・グリーン車あり)だ。これを使わない手はないな、と新しい楽しみを見つけた感じだ(ホリデー、ホリデーとミシェル・ポルナレフを胸で口づさむ)。これまで観光客の少ない平日に中央本線利用が多かったから気づかなかったか。コロナ禍がもし、夏に終息していたら、今度はマスクなしで、小海線甲斐小泉下車。三分一湧水ほか、林のなかをハイキングしよう。

しばらくおとなしく家にいます。東京カルテットでハイドンを聴く。