廃線なった砂利運搬鉄道「安比奈線」跡探索

西武線について書いた本(辻良樹『西武鉄道洋泉社)を図書館で借りたら、面白くておもしろくて、西武線に乗りたくなる。西武新宿線本川越の一つ手前「南大塚」に、かつて入間川から砂利を運ぶ「安比奈線」があり廃線となったが、痕跡が残っていると知り、川越市「南大塚」散歩。なるほど、ところどころ線路が残っている。いちいち写真に撮る。

しかし移動にロスが多く、あるはずの「池辺公園」では痕跡を見つけられず。1万3000歩歩いて、最後ゴール近くで足がつる。あちこちで通りがかりの人にリサーチして、ふらふら歩いて、最後道路にへたりこんだ。情けない。途中の道すがら、歩く人は少なく、この日、南大塚で何か事件があったら、不審者の目撃情報として第一にぼくが挙げられるだろう。

帰りはバスに乗るつもりが、持参した地図(2002年版)では記載されたバス停に、もうバス停がない。廃止されたようだ。そのため想定外の歩きとなった。

吉田健一『瓦礫の中で』読了。敗戦の焼け跡、防空壕に住むもと中学の英語教師夫婦が、家を建てるまでの話、と要約しても、この作品のなにものも伝えたことにならないのは、吉田健一の読者ならよく分るだろう。催眠術にかかったような読後感。大人のメルヘンでもある。