野球の神様、お願い

夏の高気圧がせりだして、夕方近くに大荒れとなる天候つづく。梅雨の終わりか。蝉の声聞く。

日曜、気まぐれに自転車こぎだし東村山へ。「なごやか文庫」で少し買う。すぐ近くに「東村山ふるさと郷土館」という立派な施設あり。前にも一度訪れたが、その時はただ入館したというだけのあっさりしたもの。今回は、宮本常一を読んだり、縄文に関心を持ち始めたせいで、メモを取りながらこってりと見る。そうするとやっぱり面白いなあ。武蔵野の古代遺跡、中世の鎌倉街道と興味はつきない。行った甲斐あり。しばらく方々の郷土博物館を訪ねたい。

本の雑誌」連載、田中小実昌編に取り組むも、錯綜した資料を前に四苦八苦する。ちょっと詰め込みすぎなのが気がかりで、もう少し、余裕をもってふくらませたいが、それは単行本化が叶ったとき、加筆するしかない。いま、一番苦労して書いている原稿で、この年齢になって自分を励まし鍛えている。長岡「雑本堂」さんへ行ったとき、店主の矢尾板さんが「本の雑誌、読んでますよ」と言ってくださり、救われた思いをする。

このところ、朝起きたら、「ああ、また目覚めたか」と消えゆく夢を追走しながらほんやりしている。目覚めぬ朝もあるのだろうという老いの自覚である。縄文などと言い出したのも、時間の射程を広げたいことの表れか。昼寝も夕寝もよくして、ほとんどソファに寝転がっている。病人だ。阪神あやうし。主力が大挙してオリンピック出場するが、明けがまた心配。今年だけは野球の神様、何とか頼みます。来年からまた、しばらく優勝から遠ざかってもかまいませんから。